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ミツイワ、ドローンを使った密漁監視に画像認識用AIを採用

DIGITAL X 編集部
2018年4月2日

ドローンを使った密漁者監視サービスを開発しているミツイワは、画像認識にAI(人工知能)を採用することを決めた。ミツイワと、画像認識AIを提供するNTTコムウェアが2018年3月28日に発表した。

 ミツイワは現在、密漁者監視サービスの提供に向けて、同サービスの実証実験を続けている。ドローンスクール事業を手掛けるセベックや、複数の漁業協同組合の協力を得ながら、夜間の監視に適したカメラの選定や、最適な運用航路の検討などに取り組んでいる。

 同社によれば、密漁者の手口は巧妙化・悪質化しており、漁業関係者自身による目視での監視は、体力的にもコスト的にも負担が大きい。仮に密漁現場を発見できても、関係機関に通報している間に密漁者が逃亡したり、密漁者から逆に攻撃されたりといった課題がある。ここをドローンによる監視で置き換えようというわけだ。

 今回、ドローンが撮影した画像の分析にAI(人工知能)を適用することを決めた。2018年1月から、画像認識AI「Deeptector」を提供するNTTコムウェアと実証実験を始めたところ、密漁の監視と抑止に大きな効果が期待できると判断した。

 この2018年4月からは、AIを組み込んだ仕組みの検証を全国の漁業協同組合の協力を得ながら実施する。具体的には、ドローンが撮影した画像をDeeptectorで分析し、密漁者を検知すれば管理者や取締機関などのリアルタイムで通報する(図1)。

図1:ドローンが搭載するカメラの画像をストリーミングで転送し、それを画像認識AIで解析する

 今後は検証結果を確認し、順次商用サービスの提供を始める。NTTコムウェアは、検証の過程でAIの学習を進め、密漁対策に最適な学習モデルを提供する。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名ミツイワ
業種サービス
地域東京都渋谷区
課題密漁者対策に大きなコストと体力的な負担がかかっている
解決の仕組みドローンを飛ばし、撮影画像を画像認識AIで分析することで、密猟の検知度を高める
推進母体/体制ミツイワ、NTTコムウェア
活用しているデータ密漁者がいそうな漁場の上空からの撮影画像
採用している製品/サービス/技術画像認識AI技術「Deeptector」(NTTコムウェア製)
稼働時期2018年4月