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仏ルイビトンのスマホで追跡可能なスーツケース、通信機能にSigfoxの新サービス「Monarch」を採用

DIGITAL X 編集部
2018年4月12日

フランスの高級ファッションブランドLouis Vuitton(ルイビトン)が、スマホで追跡できるスーツケースを発売した。世界各地で利用可能にするために仏Sigfoxが新たに提供した無線通信サービスを採用した。Sigfoxが2018年4月3日に発表した。

 仏Louis Vuitton(ルイビトン)は、スーツケースの存在場所をスマートフォンから追跡できるようにするための追跡ユニット「Echo」を発売した(図1)。同社のスーツケース「Horizon」シリーズの50/55/70で使用できるユニットで、Echoをスーツケースの中に入れておけば、目的地の空港にスーツケースが到着しているかどうかをスマートフォン用アプリケーションですぐに確認できる。

図1:Louis Vuittonスーツケース追跡ユニット「Echo」。外形寸法は110×16×22mm

 Echoは世界31カ国の空港で利用できる。日本では羽田、成田、中部、大阪、関西、福岡の6空港で使用可能である。世界各国で利用可能にするためにLouis Vuittonは、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)向けの無線通信サービスLPWA(Low Power Wide Area)を展開する仏Sigfoxが2017年9月に開始した新サービス「Monarch」を採用した。

 Monarchは、通信に使う電波の周波数を自動的に検知するのが特徴。Sigfoxは事業免許が不要な電波帯を使っており、その周波数は862M~928MHzになっている。ただ、実際に使用する周波数は国によって異なる。たとえば日本では920MHz近辺である。Echoは、世界各国の空港で自身の位置情報を発信できなければならず、各国空港で使用できる周波数に自動的に切り替わる機能が必要だった。

 Louis VuittonのEchoは、Monarchサービスを初めて採用した機器になる。世界31カ国のどの空港でも、その国でSigfoxが使用する周波数を検知して自動的に通信を開始する。

 Echoは、1時間の充電でおよそ6カ月間使用できる。日本での販売価格は4万2120円(税込)。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名仏Louis Vuitton
業種流通・小売り
地域フランス・パリ
課題旅行中に航空機で移動の際にスーツケースの行方が分からなくなることがある
解決の仕組みLPWA通信機能でスーツケースの位置情報を発信する追跡ユニットを開発する
推進母体/体制仏Louis Vuitton、仏Sigfox
活用しているデータスーツケースの位置情報
採用している製品/サービス/技術LPWA無線通信サービス「Sigfox」(仏Sigfox製)
稼働時期2018年4月3日