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兵庫県養父市の「やぶくる」、自家用車使う輸送サービスでの飲酒の有無を遠隔地から確認

DIGITAL X 編集部
2018年6月5日

兵庫県養父市で2018年5月26日に新規開業した「自家用有償旅客運送事業(通称:やぶくる)」において、自家用車を運転するドライバーが飲酒状態でないことを確かめるために、スマートフォンを使ったアルコール検知の実証が始まっている。始業前点検の効率を高め、安全・安心な輸送サービスを提供する。システムを構築・運用する日立製作所が2018年5月25日に発表した。

 兵庫県養父市で始まった「自家用有償旅客運送事業(通称:やぶくる)」は、タクシー事業者では事業的に対応が難しい過疎地での短距離輸送手段を、有志の市民ドライバーが自家用車を運転して、市民や観光客に提供するサービス。NPO(特定非営利活動法人)の養父市マイカー運送ネットワークが、市民ドライバーへの講習や運行管理業務を市内のタクシー・バス事業者に委託して運用する。プロのドライバーが指導・管理することで、安全運転を追求する。

 その一環として今回、始業前点呼で実施するアルコールチェックに、スマートフォンを使って遠隔地から一元的に確認・管理するための仕組みを実証実験する。やぶくるに登録している市民ドライバー10名にスマートフォンと呼気アルコールセンサーを配布し、運行前の点呼とアルコールチェックを集合型でなく、どこでも実施できるようにする(図1)。期間は、2018年5月26日の事業開始から1年間を予定である。

図1:スマートフォンに接続して使用する呼気アルコールセンサー(左)と、判定結果画面の例(右)

 遠隔地からの判定のため、なりすましによるチェックを防止する機能もある。スマートフォンの内蔵カメラで市民ドライバーの顔を撮影し、その画像も、アルコールチェックのデータと同時にクラウドに送ることで、なりすましを防ぐ。チェック結果はクラウドに蓄積され、管理者はPCから確認できる。

 アルコールチェックの機能は、やぶくるの配車システムの一部として提供する。配車システムでは、市民や観光客からの配車依頼を受けて、運転手の空き状況を確認し、担当する運転手を決めて通知する。

 日立としては、養父市との実証実験の結果を検証し、センサーを改良したり、同様のサービスを提供したい自治体や、バス・タクシー業者、貨物輸送業者などに飲酒運転防止システムとして提案したい考えだ。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名NPO(特定非営利活動法人)養父市マイカー運送ネットワーク
業種交通
地域兵庫県養父市
課題自宅などにいる市民ドライバーの始業前点検を確実に実施し、飲酒運転の防止を含め安心・安全な輸送サービスを提供したい
解決の仕組みスマートフォンに接続する呼気アルコールセンサーを使い飲酒の有無をチェック。同時にスマホのカメラでドライバーを撮影することで、なりすましを防ぐ
推進母体/体制NPO養父市マイカー運送ネットワーク、日立製作所
活用しているデータ運転手の呼気データ、運転手の顔画像データなど
採用している製品/サービス/技術スマートフォン接続型呼気アルコールセンサー、呼気データなどを蓄積するクラウドシステム(いずれも日立製作所製)
稼働時期2018年5月26日から1年間の予定