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大阪国際がんセンター、手術用診療材料をRFIDタグで管理

DIGITAL X 編集部
2018年7月27日

大阪国際がんセンターは、手術で使用する診療材料の1点1点をRFIDで管理するシステムを試験的に導入した。約5万点ある手術用診療材料の在庫管理の業務効率を高める。管理システムを納入した小西医療器とサトーヘルスケアが2018年7月2日に発表した。

 大阪国際がんセンターは、注射針やガーゼなど約5万点の手術用診療材料を常時在庫している。1回の手術につき平均して1000点の材料を使用する。従来、在庫管理や使用実績の記録は、2人一組の担当者が手書きで作業していた。

 今回、診療材料の1点1点にRFIDタグを貼り付け、専用の読み取り機でまとめてデータを読み取るシステムを導入した(図1)。作業の効率化に加えて、データを正確に読み取ることで、安全管理体制の強化も期待する。

図1:ガーゼの1枚1枚にもRFIDタグを貼り付ける

 新システムの導入効果としては以下を見込んでいる。手術前の材料(平均1000点)の検品作業では、2人1組の手作業でおよそ80分かかっていたものが1人で10分に、特定の手術に必要な材料のマスター登録作業では2人1組で150分かかっていたものが1人で30分になる。材料全点の棚卸し作業では、複数人が25時間かけていたものが1時間で済むとする。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名大阪府立病院機構 大阪国際がんセンター
業種医療・健康
地域大阪市中央区
課題約5万点にのぼる手術用診療材料の在庫管理と期限管理の精度と作業効率を高めたい
解決の仕組み在庫している手術用診療材料1点1点にRFIDタグを貼り付けて、RFID読み取り機を使って在庫と使用期限を確認する
推進母体/体制大阪国際がんセンター、小西医療器、サトーヘルスケア、サトー
活用しているデータ手術用診療材料の在庫データ、使用期限データなど
採用している製品/サービス/技術RFIDラベル、RFID読み取り機(サトー製)
稼働時期2018年6月下旬から試験導入