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企業向け金融サービスのSMFLキャピタル、自動与信審査システムのAPIを公開

DIGITAL X 編集部
2018年9月19日

三井住友グループで企業向け金融サービスを手がけるSMFLキャピタルは、自社の自動与信審査システムの機能をAPI(Application Programming Interface)として公開。併せて同APIを使ったスマートフォン用アプリを配布している。APIを公開することで、新たな事業アイデアを持つ企業との連携などを期待する。API管理基盤を提供したCA Technologiesが2018年9月10日に発表した。

 SMFLキャピタルは、オートリース事業者や車両管理事業者といった企業に、自動与信審査システムの機能をWebサイトで提供している。Webページに必要事項を入力すれば、最短1分で審査結果を返す。簡単な案件と複雑な案件が混在する企業向け金融サービスとしては、自動与信審査システムは世界でも珍しい仕組みだという。

 今回、この自動与信審査システムの機能をAPI(Application Programming Interface)として公開した。自動与信審査システムをパートナー企業のシステムとAPIで連携することで、さまざまな新種のサービスを生み出し、業界標準のサービス基盤になることを狙う。

 併せて、公開したAPIを利用したスマートフォン用アプリ「SMART SECOND」も公開した。メーカーや販売会社を対象にした小口リース専用のアプリである。今後は、他の事業でもAPIの活用を進めるとともに、公開するAPIの種類を増やす計画である。

 APIの公開に当たって、最大の課題はセキュリティの確保だった。多くのパートナー企業にAIを利用してもらうためには、セキュリティ面での不安を解消する必要がある。今回は、API管理基盤として米CA Technologiesの「CA API Management」を採用した。

 採用に当たっては「世界の主要企業が認めるセキュリティ対策機能を備えていること」と「簡単な操作でWeb APIを作成できること」の2点を評価したという。前者については、API経由で受け取ったデータに対し、データ形式やメッセージサイズ、スクリプトインジェクションやDoS攻撃の有無をチェックできるほか、OAuthやOpen ID Connect、API Key、WS-Securityといった認証機能を持つ。

 後者については、開発担当者は3日間のトレーニングコースに参加しただけでWeb APIを作れるようになったとしている。セキュリティについても、データのチェック手順などがGUI(Graphical User Interface)上で定義・確認できるとしている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名SMFLキャピタル
業種金融・保険
地域東京都港区
課題自社の自動与信審査システムの機能をAPIとして公開し、新種のサービスを生み出すとともに業界標準のサービス基盤を狙いたい
解決の仕組みAPIを利用する企業のセキュリティ不安を除たうえでAPIを公開する
推進母体/体制SMFLキャピタル、米CA Technologies
活用しているデータ与信情報のデータ
採用している製品/サービス/技術API管理基盤「CA API Management」(米CA Technologies製)
稼働時期2017年12月