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タイ建材業者のSCG、サプライチェーンの最適化に向けIoTデータの分析に着手

DIGITAL X 編集部
2018年10月3日

タイのSCG Cement-Building Materialsは、建設資材事業におけるサプライチェーンの最適化に向けIoT(Internet of Things:モノのインターネット)データの分析に取り組む。第1弾としてセメント工場における生産/配送計画の作成の自動化を図る。システムを構築する日立製作所が2018年9月18日に発表した。

 タイのSCG(Siam Cement Group)は、事業分野の1つとして、SCG Cement-Building Materials(SCG-CBM)による、セメントや建築資材の製造販売を手がけている。今回、サプライチェーン全体の最適化を目指し、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)データ分析技術の活用を決めた。第1弾として、タイ南部トゥンソンにあるSCG-CBMのセメント工場でデータ分析を始める(図1)。

図1:データ分析により工場運営の最適化を図る

 工場の生産能力や生産管理など各所のデータを分析し、工場全体にとって最適な生産計画を自動的に作成する。工場全体のエネルギー消費量の削減を狙う。さらに、セメント配送トラックの運行データを分析し、最適な配送計画を作成し、物流コストや在庫を削減したい考えだ。

 データ分析には、日立製作所のIoT基盤「Lumada」が提供する「工場シミュレーター」を利用する。日立と同社タイ法人であるHitachi Asia(Thailand)がシステムを構築する。

 SCG-CBM、日立、Hitachi Asia(Thailand)の3社は今後、共同実証と効果検証を続け、導入する技術の応用範囲を広げていく計画だ。日立とHitachi Asia(Thailand)は、SCG-CBMとの協業を進め、新たなサービスの開発と実用化を目指す。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名タイSCG Cement-Building Materials
業種製造
地域タイ・バンコク
課題サプライチェーンの最適化を図りたい。その一環で、工場の消費エネルギー量や、配送トラックの無駄な運行を減らしたい
解決の仕組み工場内外の各種データを分析し、最適な生産計画と配送トラックの運行計画を自動的に作成する
推進母体/体制SCG Cement-Building Materials、日立製作所、Hitachi Asia(Thailand)
活用しているデータ工場の生産能力などのデータ、セメント配送トラックの運行データなど
採用している製品/サービス/技術IoT基盤「Lumada」の「工場シミュレーター」(日立製作所製)
稼働時期不明