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春日部市、浸水被害想定モデルを災害対策に生かす実験をNTT東と開始

DIGITAL X 編集部
2021年7月30日

埼玉県春日部市は、AI(人工知能)システムを活用した浸水被害想定モデルの災害時における有効性を検証する実験をNTT東日本と共同で開始した。2021年7月14日に発表した。

 埼玉県春日部市がNTT東日本と共同で検証するのは、AI(人工知能)システムを活用した浸水被害想定モデルが、災害対策の準備や災害発生時の迅速かつ適切な判断につなげられるかどうか。

 具体的には、(1)過去の浸水被害状況および気象情報をもとにAIを活用した浸水害想定モデルを作成する、(2)気象予測情報をもとに浸水被害を事前に想定し、その結果を地図情報システムで共有・可視化する(図1)。春日部市は、この成果を事前の体制協議や災害対応の実施判断の一助にしたい考えだ。

図1:浸水被害想定モデルの実証実験のイメージ

 実験期間は、2021年7月12日から2021年11月30日。NTT東日本が浸水被害想定システムを構築し、NTTデータグループで気象関連情報を提供するハレックスが気象予測情報の活用で協力する。実験に際して春日部市とNTT東日本は2021年7月12日、「AIを活用した被害想定による災害に強いまちづくりの推進に関する共同実験協定」を締結した。

 春日部市が位置する埼玉県東部エリアは、多くの河川が流れ、大型化する台風や頻発する豪雨に対する対策の強化が求められている。

 両者は今後も、実験で得られた知見をもとに浸水被害モデルの効果や課題を抽出しながら、AI技術による浸水被害想定システムを活用した災害対策モデルを確立し地域の防災・減災に向けた取り組みを推進していくという。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名埼玉県春日部市
業種公共
地域埼玉県春日部市
課題近年の台風の大型化や頻発する豪雨によって浸水被害対策のさらなる強化が求められている
解決の仕組みAIシステムを活用した浸水被害想定モデルを作成し、災害対策の準備や災害発生時における迅速かつ適切な判断につなげる
推進母体/体制埼玉県春日部市、NTT東日本
活用しているデータ過去の浸水被害状況および気象情報、気象予測情報(ハレックスが協力)
採用している製品/サービス/技術AI、地図情報システム
稼働時期2021年7月12日~2021年11月30日(共同実験の期間)