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サッポログループ、DX方針を策定し人材育成や事業環境の整備を加速

DIGITAL X 編集部
2022年6月2日

サッポロホールディングスが「サッポログループDX方針」を策定し、グループのDX戦略を加速させている。DX人材の育成や事業環境の整備などに取り組む。2022年3月22日に発表した。

 サッポロホールディングス(サッポロHD)は、グループのデジタルトランスフォーメーション(DX)の方向性を定めた「サッポログループDX方針」を策定した。(1)顧客接点の拡大、(2)既存・新規ビジネスの拡大、(3)働き方の改革の3つを軸に、「シンプルでコンパクトな企業構造」に変革し、消費者に即応できる組織やマインドの確立を目指すという(図1)。

図1:サッポログループのDX方針の概略

 DX方針に沿っては、(1)人材の育成・確保、(2)推進体制の強化、(3)IT環境の整備、(4)業務プロセス改革を実施する。

 人材育成策としては2022年2月に「DX・IT人財育成プログラム」をスタートさせた。約4000人いるグループ全社員のDXリテラシーを高めるほか、新規採用と外部人材の登用を進め専門人材の強化を図る。AI(人工知能)関連ベンチャーのエクサウィザーズやインソースグループが提供する教育プログラムを活用し、公募やアセスメントを実施する。

 同プログラムでは人材を「全社員ステップ」「サポーターズステップ」「リーダーステップ」の3段階に分ける。eラーニングを通じて2023年までに全社員をDX人材にするための基盤を作り、そこからDX・IT推進サポーターを500人規模で、DX・IT推進リーダーを150人規模で育成する(図2)。

図2:「DX・IT人財育成プログラム」の全体像

 推進体制の強化では、サッポロHDの経営会議の下に「グループDX・IT委員会」を新設し、グループ内事業会社のDX推進を支援する。

 IT環境の整備では、クラウド上にデータレイクを構築し「データの民主化」を進めるとともに、全社員がデジタル技術を活用できる環境を整備する。業務プロセスについては、2018年から進めているBPR(Business Process Reengineering)の取り組みを継続して改革を進め、DXシフトを図るという。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名サッポロホールディングス
業種製造
地域東京都渋谷区(本社)
課題グループ全体のDX戦略を加速させたい
解決の仕組み「サッポログループDX方針」を定め、人材育成や推進体制を強化し、IT環境の整備や業務プロセスの改革を加速する
推進母体/体制サッポロホールディングス、エクサウィザーズ、インソースグループ
活用しているデータグループ事業に関連する各種データなど
採用している製品/サービス/技術eラーニング、クラウド
稼働時期2022年3月(DX方針の策定時期)