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東北電力、火力発電用石炭を運ぶ輸送船の配船をAIで計画
2023年1月13日
東北電力は、火力発電所で使用する石炭を運ぶ船の配船を、発電所の在庫を維持しながら天候などの条件を考慮して計画するためのシステムの運用を開始した。年間数億円のコスト削減と船の稼働率向上を見込む。システムを提供するALGO ARTISが2022年9月20日に発表した。
東北電力が運用を始めているのは、火力発電所が保有する石炭の在庫量と推移を予測し輸送船の運行を計画するためのシステム(図1)。AI(人工知能)技術を使うことで、火力発電所が保有する在庫量を維持しつつ、運搬にかかる運賃や滞船量といったコストを極力抑えながら最短航路を見つけ出す。年間数億円のコスト削減と船の稼働率向上を見込み。
石炭の配船計画は、複数の石炭供給元と船舶の仕様、搬入する火力発電所などの諸条件から距離や燃料などのコストを計算して作成する。荒天や設備トラブルなどの状況変化に合わせて計画を組み直す必要があり、多くは熟練者が担当している。
それを新システムではAI技術により自動化し、人手では難しいレベルでの計画が作成できるようにした。状況の変化に応じた計画修正や担当者の業務負荷低減が図れているとする。
システムには、ALGO ARTISが開発する「配船計画最適化ソリューション」を導入している。
企業/組織名 | 東北電力 |
業種 | サービス |
地域 | 仙台市(本社) |
課題 | 石炭運搬船の配船におけるコストやリスクを抑えたいが、天候や設備トラブルなどの状況変化に合わせて計画する必要があり熟練者に依存していた |
解決の仕組み | AI技術を使って計画を立案する |
推進母体/体制 | 東北電力、ALGO ARTIS |
活用しているデータ | 火力発電所の石炭在庫量、石炭代、輸送船の運賃・滞船量、天候の情報など |
採用している製品/サービス/技術 | 配船計画最適化ソリューション(ALGO ARTIS製) |
稼働時期 | −− |