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味の素、栄養条件に合致する献立を作成するAIエンジンを開発し外部提供も

ANDG CO., LTD.
2024年8月20日

味の素は、栄養条件に合致した献立を自動で作成するAI(人工知能)エンジンを、新規事業開発を支援するLaboro.AIとの共創で開発した。自社の献立作成サービスに利用するほか、API(アプリケーションプログラミングインタフェース)による外部への提供も開始する。Laboro.AIが2024年8月1日に発表した。

 味の素が開発した「献立作成エンジン」は、満たすべき栄養素の条件に合致した献立を自動で作成するためのAI(人工知能)エンジン。味の素が保有する1万以上のレシピデータと、栄養に関する知見や独自の評価アルゴリズムを元に、新規事業開発を支援するLaboro.AIとの共創により開発した(図1)。AI技術や動作環境などは主にLaboro.AIが助言したという。

図1:味の素が持つレシピデータなどを元に動作する「献立作成エンジン」の概要。外部のサービス事業者にも提供する

 献立作成エンジンは、味の素が2024年3月に開始した献立作成サービス「未来献立」に搭載した。個人の好き嫌いや運動習慣、健康状態や減塩ニーズなどの条件に沿った献立を作成し、利用者に提案する。作成できる献立数は最長8日分で、栄養バランスや品数、ジャンルの統一感などに違和感が出ないようにもした。

 献立作成エンジンの機能は、API(アプリケーションプログラミングインタフェース)として外部のサービス事業者にも提供する。APIを利用するサービス事業者が各種条件を個別に設定できるため、サービス事業者が対象にする利用者に適した献立を作成できるとしている。

 一般に栄養条件などを加味した献立は、管理栄養士などの専門家が監修・作成している。献立作成エンジンを使い、より複雑な条件を加味した献立を作成できるようにすることで、生活者自らが栄養摂取や健康増進に取り組めるようになると期待する。

 味の素 R&B 企画部 マネージャーの勝美 由香 氏は、「当社は『10 億人の健康寿命延伸』をパーパスに生活者の食の現場に向き合ってきた。今回、当社の研究知見やノウハウをデジタル化できた。自社サービスだけでなく、社外にも提供し、生活者の栄養摂取や健康に貢献していきたい」とコメントしている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名味の素
業種製造
地域東京都中央区(本社)
課題生活者の栄養摂取や健康増進につながる献立を提案したい
解決の仕組み保有するレシピデータと栄養に関する知見を使い、献立を作成するAIエンジンを開発する。自社のサービスとしてだけでなく、外部のサービス事業者にも提供する
推進母体/体制味の素、LaboroAI
活用しているデータレシピデータ、栄養に関する知見データ
採用している製品/サービス/技術AI技術
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