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セラミック大手の黒崎播磨、省エネに向け製造機器のメーター値をエッジAIで読み取り
2024年8月19日
セラミックス製耐火物の製造大手である黒崎播磨は、工場の省エネ化を目的に、製造関連機器のアナログメーターの値をエッジAI(人工知能)技術により読み取る遠隔検針サービスの利用を開始した。既存のアナログメーターの値も可視化し、エネルギー使用量を継続的に測定する。サービスを提供するアシオットが2024年7月23日に発表した。
黒崎播磨は、セラミックス製耐火物を製造している。今回、工場内の製造関連機器に備わるアナログメーターの値をエッジAI(人工知能)技術で読み取る遠隔検針サービスを導入した(図1)。機器のエネルギー消費量を継続的に測定し製造工程の省エネルギー化につなげるのが目的だ。従来は、検査員が目視で検針していた。広い工場での検査員の負担削減とともに、人手による読み間違いリスクの低減も期待する。
アナログメーターの読み取りには、カメラを搭載した専用デバイスを利用する。撮影データを専用デバイス上で動作するエッジAI技術で読み取って数値化し、LPWA(Low Power Wide Area)通信によりクラウドに送信する。専用デバイスは数分で取り付けられ、アナログメーターをデジタル対応製品に交換する際の費用と工事の手間を省けるとする。
管理者は、PCやスマートフォン、タブレットからエネルギー消費量を確認する。エネルギー使用量を継続的に可視化・分析することでPDCAサイクルを回し、省エネ機器の一時的な導入などに頼らない、持続性の高い製造工程の実現を目指す。
アナログメーターの読み取りには、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)基盤などを提供するアシオットの自動検針サービス「A Smart」を採用した。
企業/組織名 | 黒崎播磨 |
業種 | 製造 |
地域 | 北九州市(本社) |
課題 | 製造工程の省エネ化を図るためにエネルギー消費量を継続的に測りたいが、既存のアナログメーターの値は検査員が工場を巡回し目視する必要がある |
解決の仕組み | カメラとエッジAI技術を搭載する専用デバイスを使ってアナログメーターの値を数値化しクラウドで管理・可視化する |
推進母体/体制 | 黒崎播磨、アシオット |
活用しているデータ | アナログメーターの検針画像 |
採用している製品/サービス/技術 | 自動検針サービス「A Smart」(アシオット製) |
稼働時期 | -- |