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鹿児島県南種子町、圃場の環境データを栽培管理に生かすIoTシステムを導入
鹿児島県熊毛郡南種子町は、町内の圃場の環境データを栽培管理に活かすIoT(Internet of Things:モノのインターネット)システムを導入した。温度や湿度などのデータを農家が栽培判断に活用することで収量や品質のバラツキを抑えるの目的だ。IoTシステムの導入を支援した東京エレクトロン デバイスが2026年3月3日に発表した。
鹿児島県熊毛郡南種子町が導入したのは、町内の圃場で栽培する作物を管理するためのIoT(Internet of Things:モノのインターネット)システム(写真1)。圃場にセンサーを設置し、温度や湿度、日射量などの環境データを収集し、生育環境を定量的に管理することで、収量や品質の安定化を図るのが目的だ。
IoTシステムが対象にする主な作物は、パプリカ、オクラ、レザリーフファン、マンゴーなど。2025年7月に町内24の農家を対象に導入し、2025年9月からはカボチャを栽培する6戸を加えた計30戸が利用する。
導入効果としてこれまでに、パプリカの年間出荷量が前年の約4トンから約8トンに倍増する見込みが確認できている。気象条件の影響を受けやすい作物でも収量のバラツキを抑え、品質を安定させられる効果も確認した。熟練農家と新規就農者の栽培結果の差が縮小しているともいう。
今後は、蓄積したデータを横断的に共有し、農業の生産性向上と担い手の育成への活用を期待する。行政として取り組みを積極的に支援し、地域農業の持続的な発展につなげたい考えだ。
南種子町では、農業従事者の高齢化と人手不足が進む一方で、栽培管理の多くが経験や勘に依存しており、農家ごとに収量や品質にバラツキが生じていた。気象条件の変化による影響も大きく、安定的な生産体制を維持するのが難しくなっていた。
そのため2025年度に、農業の将来を担う後継者や新規就農者の支援を目的とした「農業情報プラットフォームを活用した地域課題解決事業」を開始。今回のIoTシステムの導入はその一環。これまでにIT製品の検査会社であるシーズテクノロジーが農業向けIoTの「e-kakashi」(グリーン製)を使って展開する「シーズファーム」プロジェクトを進めてきた。
同プロジェクトを契機に、今回のIoTシステムにもe-kakashiを採用し、東京エレクトロン デバイス(TED)が導入を支援した。TEDはグリーンにIoTゲートウェイをグリーンに提供し、e-kakashiの製品化に向けた検証・技術支援にも携わっている。
| 企業/組織名 | 鹿児島県熊毛郡南種子町 |
| 業種 | 公共 |
| 地域 | 鹿児島県熊毛郡南種子町 |
| 課題 | 農業従事者の高齢化と人手不足が進む中、栽培管理の多くが経験や勘に依存しており、農家ごとに収量や品質のバラツキが生じている |
| 解決の仕組み | 圃場にセンサーを設置し環境データを取得し、作物の生育環境を定量的に把握することで農家ごとのバラツキの抑制と栽培ノウハウの共有を図る |
| 推進母体/体制 | 南種子町、シーズテクノロジー、東京エレクトロンデバイス、グリーン |
| 活用しているデータ | 圃場に設置したセンサーで取得する温度や湿度、日射量などの環境データ |
| 採用している製品/サービス/技術 | 農業向けIoTシステム「e-kakashi」(グリーン製) |
| 稼働時期 | 2025年7月(導入開始時期) |
