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三井ダイレクト損保、コンタクトセンターの入電増加に備え案内用AIエージェントを導入

DIGITAL X 編集部
2026年7月8日

三井ダイレクト損害保険は、同社コンタクトセンターにマイページのログイン方法や設定手順を電話対応するAI(人工知能)エージェントを導入した。営業時間外でも顧客自身で解決できるようにして、今後見込まれる問い合わせ増加への対応力を高める。AIエージェントを開発したカラクリが2026年6月18日に発表した。

 三井ダイレクト損害保険がコンタクトセンターに導入したのは、同社マイページに関わる電話問い合わせに対応するためのAI(人工知能)エージェント。夜間や休日などでも応対可能にし、オペレーターを介さずに顧客自身が問題を解決する機会を増やすのが目的だ。マイページには2026年9月、ログイン時の2段階認証の本格導入を予定しており、入電数の増加に備える。

 AIエージェントでは、顧客との会話から状況を確認し、ログインに必要な設定方法や操作手順を段階的に案内する。2026年4月末から稼働を開始し、約2カ月で営業時間外のログイン問い合わせに対する自己解決率を52.7%に高められているという。

 テキスト変換を介さずに音声の入出力を直接処理する技術を採用したことで、顧客が途中で「少し待って」と言えば待機したり、話が逸れても本来の案内内容へ自然に戻したりするなど、人との会話に近い応対にしている。

 回答内容の信頼性を保つため、RAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)により、社内で確認済みの情報だけを参照して回答を生成する。保険契約や各種手続きでは、誤った案内がコンプライアンス問題につながるおそれがあるため、ハルシネーション(幻覚)の抑制に備える。

 現在、全時間帯の自己解決率は60~70%を目標に改善を進めている一方、稼働開始で顧客からの苦情は0件を維持しているという。今後はAI応対への導線を広げ、指標の改善を目指す。

 三井ダイレクト損保では、顧客との接点数が月間約8万~9万件に上り、このうち約65%を電話が占める。2024年7月にWebサイトをリニューアルし、ログイン時のパスワード要件を変更した際には、ログインに関する電話問い合わせが2~3倍に急増したという。その際、18時以降の問い合わせは営業時間外であることを自動応答していた。

 音声応対のAIエージェントには「KARAKURI voice agent」(カラクリ製)を採用した。チャットボットとしては「KARAKURI chatbot」(同)を既に運用しており、蓄積してきたナレッジ基盤をRAGに活用している。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名三井ダイレクト損害保険
業種金融・保険
地域東京都文京区(本社)
課題営業時間外を含めて増加するログイン関連の電話問い合わせに対応し、顧客がオペレーターを介さずに問題を解決できる体制を構築したい
解決の仕組み顧客との音声対話を通じて状況を確認しながら、ログイン方法や設定手順を段階的に案内するAIエージェントを導入する
推進母体/体制三井ダイレクト損害保険、カラクリ
活用しているデータ顧客の電話問い合わせ内容、ログイン方法や設定手順に関するFAQ(よくある質問と答)や応対ナレッジ
採用している製品/サービス/技術AIボイスエージェント「KARAKURI voice agent」(カラクリ製)
稼働時期2026年4月末(運用開始時期)