- UseCase
- 製造
INPEX、事業展開を見据えグローバル経営に対応するデータ基盤を稼働
INPEXは、事業展開を見据えたグローバルの経営改革を支えるデータ基盤を刷新し、2026年1月から国内で稼働を始めている。経営データを一元管理するとともに基幹業務を標準化し、事業環境の変化や低炭素分野への進出に対応できる経営基盤を整備する。2026年6月24日に発表した。
石油・天然ガス開発大手のINPEXは2025年2月に「INPEX Vision 2035」を策定し、エネルギーの安定供給を収益基盤としながら、水素・アンモニアやCCS(Carbon Capture and Storage:CO2の分離・回収・輸送・貯留)、再生可能エネルギーなどの低酸素分野へ事業を広げる方針を打ち出している。
事業展開に対応するため、グローバルの経営データを横断的に活用するためのデータ基盤を2026年1月から国内で稼働している。経営改革における基幹業務の標準化を進めるとともに、変化する事業環境でも迅速な意思決定を支えるのが目的だ。
新データ基盤には種々の経営データを集約し、レポーティング業務の効率化・迅速化するとともに、業務やシステムの変更に伴う工数を削減する。クラウド環境の採用によって運用管理の負担を抑えながら、AI(人工知能)技術を導入しやすい仕組みにした。
INPEXは今後、新たな基盤を活用しながら業務の効率化を進め、社員が高付加価値業務に注力できる体制の構築を進める。
データ基盤には、ERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画)システム「SAP Cloud ERP Private」(独SAP製)を採用した。データ移行や他システムとの連携に伴う大規模障害のリスクが低いことなどを評価したという。導入はアビームコンサルティングが支援し、業務・データ基盤の再設計からシステムの設計・構築、導入、定着までを伴走した。
システムの構築では、業務とシステム標準機能との差分をアドオンで補う「Fit&Gap」ではなく、業務をSAPが標準とするベストプラクティスに合わせる手法「Fit to Standard」を採用。個別開発を抑えることで、開発時間を短縮した。
同社は2008年から、当時の経営戦略で掲げた埋蔵量維持拡大や事業領域拡大を支える基幹システムとしてSAPのERPシステムを利用してきた。地政学リスクの高まりなど事業環境が大きく変化する中、新たな経営戦略を支える基盤としてシステム刷新が必要になっていた。
| 企業/組織名 | INPEX |
| 業種 | 製造 |
| 地域 | 東京都港区(本社) |
| 課題 | 事業環境の変化や低炭素分野への事業拡大に対応するため、グローバルでの意思決定を支える経営基盤にしたい |
| 解決の仕組み | クラウドERPシステムを中核としたデータ基盤を構築し、経営データを集約・標準化する。レポーティング業務を効率化するとともに、業務・システム変更への柔軟な対応を可能にする |
| 推進母体/体制 | INPEX、独SAP日本法人、アビームコンサルティング |
| 活用しているデータ | 基幹業務を含む経営データ |
| 採用している製品/サービス/技術 | ERPシステム「SAP Cloud ERP Private」(独SAP製) |
| 稼働時期 | 2026年1月 |