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自動車部品のアーレスティ栃木、工程設計の事前検証に向けた工場のデジタルツインを構築
自動車部品のアーレスティ栃木は、工場全体の最適化に向けてデジタルツインの構築を進め、そのために人・モノの流れをシミュレーションするソフトウェアを導入した。工程設計や設備計画を事前に検証し、生産効率の向上と設備投資リスクの低減を図る。EV(Electric Vehicle:電気自動車)およびHEV(Hybrid Electric Vehicle:ハイブリッド車)向け部品の拡大に伴う多品種生産に対応する。導入を支援したマクニカが2026年6月23日に発表した。
アーレスティ栃木は、自動車部品向けのアルミダイカスト製品を主力に製造している。同社では、中長期的なEV(Electric Vehicle:電気自動車)化の進展を見据え、内燃機関向け部品から、EVおよびHEV(Hybrid Electric Vehicle:ハイブリッド車)向け部品へとラインアップを拡げており、多品種化に対応するために工場全体の生産効率向上に取り組んでいる。
その取り組みの一環で、工場全体のデジタルツインを作成し、人や設備、製品の流れをシミュレーションするソフトウェアを導入した(図1)。新製品の立ち上げや生産ラインの変更を実施する前に工場内の物流や工程を検証し、再設計や追加投資に伴うリスクを抑えるのが目的だ。
シミュレーションソフトウェアでは、工場内における人やモノの流れを現実に近い形で再現し、生産ライン全体の挙動を分析する。例えばフォークリフトでは、稼働状況を1台単位で可視化し、待機時間や作業負荷などを踏まえて適正台数を検証するなど、工場全体の最適化に向けた具体的な指針を得ている。
鋳造機1ラインを対象にした検証では、関係部署による横断チームを編成し、計画段階で現場をシミュレーター上に再現した。工程全体の流れを可視化した結果、自動検査と目視検査の間で重複している作業を特定し、工程改善につなげられたという。
新製品の企画段階でもシミュレーションを活用する。リードタイムや必要な鋳造機台数について、工程や物流を踏まえて根拠に基づいた算出を可能にし、見積もりの精度を高めて経営層への提案精度を高めたほか、営業力強化にも役立てている。
アーレスティ栃木は今後、基幹工場として運用ノウハウを蓄積し、アーレスティグループ全体への展開を視野に入れる。
工程設計では従来、現場担当者の経験や勘に依存する部分が多く、過去の不具合事例を基に対策を講じても根本原因を十分に把握できず、改善効果が限定的なケースがあった。
シミュレーションソフトウェアは、マクニカの支援の下「Plant Simulation」(米シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア製)を採用した。
| 企業/組織名 | アーレスティ栃木 |
| 業種 | 製造 |
| 地域 | 栃木県下都賀郡壬生町(本社) |
| 課題 | EV(電機自動車)・HEV(ハイブリッド車)向け部品製造の拡大に備え、新製品の立ち上げや新工場の建設といった投資を事前に検証し、手戻りや投資コストを抑えたい |
| 解決の仕組み | 工場全体のデジタルツインを構築し、人・設備・モノの流れを仮想空間で再現して、生産ラインや物流、設備配置などシミュレーションするソフトウェアを導入する |
| 採用している製品/サービス/技術 | シミュレーションソフトウェア「Plant Simulation」(米シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア製) |
| 推進母体/アーレスティ栃木、マクニカ | |
| 活用しているデータ | 工場レイアウト、人員配置、フォークリフトなどの搬送設備の稼働状況など |
| 稼働時期 | -- |
