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CPS(Cyber Physical System)

DIGITAL X 編集部
2017年9月18日

サイバーフィジカルシステム

 サイバー空間と物理空間が融合したシステムのこと。各種センサーで集めたデータや機械の稼働状況(ログ)などを大量に集めれば、サイバー空間上に物理世界の状況・動作を示すデータモデル(これを「Digital Twin=デジタルツイン」と呼ぶ)ができる。このデータモデルを分析/シミュレーションすることで最適解を導き出せば、物理的に調査・分析・実証などをしなくても、より良い物理空間を早期かつ安価に実現できるという考え方。

 CPSは2000年代半ばに、米国の技術的優位を生みだす国家戦略とし登場した。自動車や家電製品などソフトウェアが組み込まれた機器の競争力強化が目的だった。組み込みソフトウェアを米国が強みを持つインターネット(=クラウド)に接続することで、ネット側からソフトウェアを支援し機器の付加価値を高めようとした。そこから「Connected Car」などの概念が登場したほか、「Industrial Internet」や「Industry 4.0」などのコンセプトにつながっている。

 ビッグデータやクラウド、AI(人工知能)、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)などのテクノロジーが進展し融合していく中で、現在ではIoTと、ほぼ同義で使われている。