• News
  • 製造

筋肉への負荷を測れるウェア、グンゼがRIZAP向けに開発

DIGITAL X 編集部
2017年9月29日

人の筋肉にかかる負荷を測定できるウェアを開発したとグンゼが2017年9月25日に発表した。個人向けトレーニングジムなどを全国展開するRIZAP向けに開発したもので、2017年9月から提供を始めている。RIZAPはまずはトレーナーに着用させ、科学的な裏付けがあるトレーニングフォームの指導研修や、新しいトレーニングプログラムの開発に活用する。

 グンゼが開発した「筋電WEAR」は、シャツとトレーニング用パンツにセンサーとして機能する導電性の生地を内蔵したもの。センサーが検知した電位の変化を分析し、その結果をBluetoothでスマートフォンやタブレットに送信する。筋電WEARの着用者は、運動時に、どの筋肉にどの程度の負荷がかかっているのかをスマートフォンやタブレットの画面で確認できる。RIZAPからの協力依頼を受けて開発した。

 RIZAPは筋電WEARを、ウェイトトレーニングの効果の数値化と、トレーニング効率の向上に利用する。これまで、筋繊維の活動に伴って発生する活動電位を検知するセンサーの導入を検討してきたが、電位の検知のために身体の表面に貼るパッドが問題になった。パッドを貼った状態ではトレーニングの体勢が取れず、正確に測定できなかったとしている。

 ウェイトトレーニングでは、狙った筋肉に負荷をかけることが重要で、そのためには正しいフォームで身体を動かさなければならない。筋電WEARであれば、狙い通りの筋肉に負荷がかかっているかどうかが分かる。異なる場所に負荷がかかっていれば、その場でフォームを矯正するなどが可能になると期待する(図1)。

図1:筋電WEARの利用シーン。着用してスクワットをすれば、筋肉の動きをスマホ用アプリケーションで確認できる。筋電WEARはシャツとトレーニング用パンツに分かれている(グンゼのニュースリリースより)

 RIZAPは今後、筋電WEARを利用して新たなトレーニングを開発する。「部分痩せ」を希望する顧客向けのトレーニングプログラムや、ケガの治療中やリハビリ中でも取り組めるトレーニング、高齢者でも安全に取り組めるトレーニングなどを考えている。