• News
  • 製造

平田機工、IoTを使ったスマートファクトリー実現に向けIIJと協業

DIGITAL X 編集部
2017年10月26日

産業用ロボットメーカーの平田機工は、スマートファクトリーの実現に向けてIIJ(インターネットイニシアティブ)と協業する。両社の技術や知見を持ち寄り、運用効率が高く高度に自動化が進んだ工場を実現する。両者が2017年10月19日に発表した。

 平田機工は、産業用ロボットなどの製造から生産ラインの設計・組み立てまで生産システムを一貫して提供している。今回の協業で平田機工は、自社開発する生産設備にIoT(Internet of Things:モノのインターネット)のセンサーを組み込み、センサーで得たデータを蓄積・分析し、機器が故障する予兆を検知することで故障を予防する対策が打てるシステムを開発する。

 加えて、生産設備の稼働状況などのデータをクラウドに集約し、その分析結果をポータルサイトから一元的に提供できるシステムも構築する。保守点検の人員や対処工数を削減し、生産効率の向上とコスト競争力の強化につなげるのが目標だ。クラウドに接続する製造設備は国内で稼働するものに限らず、全世界で稼働する製造設備も対象にし、世界的に事業を展開している製造業者が求める遠隔管理などを可能にする。

 IIJはクラウド事業者として、クラウド基盤のほか、IoT端末の接続・管理などのサービスを提供する。製造設備に設置したセンサーとクラウド、およびクラウドと管理者が参照するブラウザをつなぐネットワーク回線においては、閉域網など機密を守れる回線を必要に応じて提供する。

 両者は今回の協業で、まずは工場の生産設備を対象にするものの、その後は医療機器など種々の分野で協業し新規事業を開発していくとしている。