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倉庫業務の改善策をAIを使って継続的に導き出すサービス、日立が開始

DIGITAL X 編集部
2018年4月2日

倉庫業務をAI(人工知能)で分析し、改善策を継続して提示するサービスを日立製作所が2018年4月2日から提供し始めた。ユニーの物流センターで先行導入しており、そこではピッキングの作業効率が最大16%向上したという。2018年3月28日に発表した。

 日立製作所が2018年4月2日に提供を始めたのは「Hitachi AI Technology/倉庫業務効率化サービス」。流通/物流事業者が使っている倉庫管理システムが持つ商品、在庫、需要・販売などのデータをAI(人工知能)で分析することで、業務改善策を導き出す。

 提案に沿って改善策を打った後も、しばらく業務を続けると新たなデータが蓄積されるので、それをAIで分析する。業務や在庫の変化などに応じた新たな改善策が導き出せるので、改善を継続的に実施できることになる。

 同サービスは、全国で191店舗を展開するユニーの物流センターに2018年1月から先行導入してきた。ユニーの統合物流管理システムのデータを使って、倉庫で目的の品を取り出すピッキング作業に適用したところ、作業効率が最大16%向上したという。AIによる施策の提案から、効果の評価、改善、倉庫内の在庫配置の最適化などを実施している(図1)。

図1:ユニーの物流センターにおける「Hitachi AI Technology/倉庫業務効率化サービス」の活用例

 倉庫業務はこれまで、経験を積んだ担当者が在庫配置を変更するなどで業務効率を高めてきた。しかし、商品やサービスの多様化、通販による取り扱い商品量の増加など、倉庫業務に掛かる負荷は増大する一方である。新サービスでは。作業効率の改善が自動化でき、在庫配置の変更などに対応してきた担当者を、より難易度が高い業務に振り分けられるとしている。

 Hitachi AI Technology/倉庫業務効率化サービスの利用料金は個別見積もりである。