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安価なエッジ端末で機械学習を可能に、NVIDIAが専用回路をArmに提供

DIGITAL X 編集部
2018年4月3日

機械学習に向く画像処理プロセサ(GPU)大手の米NVIDIAと、組み込み用CPU大手の英Armが提携した。NVIDIAが開発した機械学習向け回路をArmが提供するプロセサに組み込むのが目的。両社が2018年3月28日に発表した。

 米NVIDIAが開発するGPU(画像処理プロセサ)は、機械学習の実行環境として多用されている。今回の提携でNVIDIAはオープンソースとして公開している機械学習専用回路「NVDLA(NVIDIA Deep Learning Accelerator)」を英Armに提供する。

 一方のArmは2018年2月に、機械学習機能を搭載したプロセサを開発するプロジェクト「Project Trillium」を発表ずみ。今回の提携で同プロジェクトにNVDLAを取り込む。Project Trilliumでは、モバイル端末向けプロセサのほか、センサーやスマートスピーカー用のプロセサにも機械学習機能を持たせる。

 Armのプロセサはライセンス供与を受けた半導体メーカーが製造・販売している。今回の提携で、Armのプロセサ設計を利用している半導体メーカーは、機械学習機能を自社のSoC(System on Chip)に容易に組み込めるため、安価なセンサー端末にも機械学習機能が備わる可能性が高まった。

 NVDLAは、NVIDIAが提供している最新のGPU「Volta」を基にしたもので、同社が提供する「TensorRT」「cuDNN」「DeepStream SDK」などの機械学習向けソフトウェア資産を利用できる。