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コネクテッドカーは2022年に1億2500万台超に、香港の調査会社
3GやLTEなどの携帯電話通信網でインターネットにつながる「コネクテッドカー」。その台数が2022年には1億2500万台を超える。香港の調査会社Counterpoint Technology Market Researchが2018年4月11日に発表した。
香港のCounterpoint Technology Market Researchによれば、コネクテッドカーの出荷台数は2018年から2022年の5年間に270%成長し、1億2500万台を超える。国別にみれば、中国、ドイツ、イギリス、アメリカの順で大きい(図1)。世界最大の自動車市場である中国で走るコネクテッドカーが、世界市場の3割ほどを占めるという。
ヨーロッパ市場は、EU(欧州連合)が2018年3月31日に、自動車にeCall(事故時などに自動で通報するシステム)搭載を義務付けたことから、コネクテッドカーの出荷台数が伸びる。ドイツ、イギリス、フランスではほぼ100%がコネクテッドカーになると見込んでいる。
2017年のコネクテッドカーの出荷実績をメーカー別に見ると、米GM(General Motors)が市場の46%を占めた。それにドイツ勢が続く。BMWが市場の20%を、Audiが14%、Daimler(Mercedes Benz)の13%を占める。上位4社で世界市場の9割以上を占めている(図2)。
これら4社は、コネクテッドカーに向けたサービス基盤も構築している。GMの「OnStar」、BMWの「Connected Drive」、Audiの「Audi Connect」、Daimlerの「Mercedes me」である。これらのコネクテッドカー向けサービスは今後、自動車メーカーにとって新たな収入源になっていく。
日本の自動車メーカーに対しては、コネクテッドカーの市場では出遅れているが、いずれのメーカーも生産規模が大きいことから今後、急速に出荷台数を伸ばすと考えられる。5Gが普及し始めれば、日本と韓国の自動車メーカーが市場の牽引役になる可能性もあるとしている。
コネクテッドカーが利用するネットワークは、現状は2Gや3Gが中心になる。ただ4G LTEへの以降が急速に進んでおり、2022年には4G LTE対応車がコネクテッドカーの90%に達すると予測する。
2020年からサービスが始まる予定の5Gについては、2022年までは対応車があまり増えないと見る。自動運転のレベルが上がるにつれて、ネットワーク接続機能の重要性が高まるとしている。