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キヤノンメディカル、医療向けディープラーニングでNVIDIA日本法人と提携

DIGITAL X 編集部
2018年4月20日

医療用画像診断装置などを開発・販売するキヤノンメディカルシステムズ(旧東芝メディカルシステムズ)は、医療分野へのディープラーニングの適用を進めるため、GPU(画像処理プロセサ)大手の米NVIDIA日本法人と提携した。大学病院などでのディープラーニング研究インフラの開発・販売で連携する。

 医療の現場におけるデータ活用の機運が高まっている。早期発見・早期治療はもとより、患者一人ひとりに最適した治療や、ビッグデータ分析による新たな治療方法や薬剤などの開発など期待される分野は幅広い。政府による同分野への研究開発投資や規制緩和も進む。

 そうした背景にあって、キヤノンメディカルシステムズとNVIDIA日本法人は、ディープラーニングの適用と、そのために必要なデータの収集・管理を主な対象に連携する。

 具体的には、キヤノンメディカルの「Abierto VNA」に、NVIDIAのGPUを搭載するワークステーションを組み合わせ、ディープラーニングによる研究開発環境として医療機関に提案する。Abierto VNAは、病院内で発生するデータを統合管理する仕組みとして2018年1月から販売している製品だ。

 GPU搭載ワークステーションとしては「NVIDIA DGX Station」などを使用する(図1)。最新アーキテクチャー「Volta」を採用したGPU「Tesla V100」を4つと、Intel Xeonプロセサを1つを搭載する研究・開発者向けの製品である。DGX Stationでは、GUIによる操作でディープラーニングの研究ができるとしている。

図1:NVIDIA DGX Station(左)。右はGPUサーバー「DGX-1」