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IoTにおけるデータ保護や通信コストの最適化を図れるセキュリティ用ソフト部品、ZenmuTechが提供
IoT(Internet of Things:モノのインターネット)端末などにセキュリティ機能を組み込むためのソフトウェア部品をZenmuTechが2018年4月20日から提供している。送信するデータのセキュリティを確保したり、その際の通信コストの最適化を図ったりが可能になる。
ZenmuTechが提供するソフトウェア部品は、「ZENMU Engine 1.0」。ZENMU Engineが持つセキュリティ機能をIoT(Internet of Things:モノのインターネット)やブロックチェーンなどの用途で利用できるようにする。
ZENMU Engineが提供するセキュリティは、独自の「秘密分散」と呼ぶ仕組み。データを細かく分割し、それぞれを暗号化した後に、分散して格納することで、たとえデータの一部が流出しても元のデータ全体は再現できないようにする(図1)。
IoT端末での利用例としてZenmuTechは、平常時はIoT端末が収集したデータの部のみをサーバーに送信し、データの分析が必要なときだけ残りのデータも送信するといった仕組みを挙げる。全データを送信するときは通信系を切り替えるなどすれば、セキュリティを確保しながら、通信コストの最適化が図れるとする。コンビニエンスストアなどでの防犯カメラ映像の分析などを想定している(図2)。
複数のデータがそろわないと全体が分からないという特徴は、クルマや家の鍵や、各種サービスへのアクセス制限などの認証用途にも利用できるとしている。
秘密分散の仕組みはこれまで、企業情報システムのセキュリティ用途に開発・提供してきた。ZENMU Engineでは、処理速度を高め、分散後のデータ切片のサイズを最小32バイトに縮小した。これにより、IoT端末などへの適用が可能になったという。
ZENMU Engine 1.0の提供形態は、C++言語のライブラリ。Windows版とLinux版の2種類を用意する。開発環境はVisual Studio 2013/2015/2017(Windows)と、g++(Linux)に対応している。