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ネットワークカメラによる生産現場の遠隔監視に向けキヤノンが英AVEVAと連携

DIGITAL X 編集部
2018年8月1日

ネットワークカメラの画像や、その認識技術を活用した生産現場の自動化を進めるために、キヤノンが産業用設備の制御ソフトウェアメーカーである英AVEVA Groupと提携した。2018年9月上旬から両者製品を組み合わせた生産現場の遠隔監視を可能にする。2018年7月9日に発表した。

 キヤノンは、ネットワークカメラと画像処理技術を組み合わせることで生産現場の自動化を支援するシステム群「Canon Industrial Imaging Platform」の開発に取り組んでいる。今回の提携では、英AVEVAが持つSCADA(Supervisory Control and Data Acquisition:監視制御システム)ソフトウェア「Wonderware InTouch」との連携を目指す(図1)。

図1:AVEVA GroupのSCADAソフトウェア「Wonderware InTouch」の画面

 まず2018年9月上旬をめどに、Wonderware InTouchとキヤノンのネットワークカメラや産業用カメラを連携させ、生産現場の遠隔地からの監視を可能にする。

 その後、異常事態の予兆監視や早期復旧を支援する録画ソフトウェアの「Monitoring Edition」や、製造現場の作業効率化を支援する画像処理ソフトウェア「Vision Edition」などもWonderware InTouchと連携できるようにする。

 これらの連携により、生産現場の録画映像や画像処理によって判断した生産ラインの稼働状況をSCADA経由で確認でき、トラブルの未然防止や早期復旧、作業の自動化を実現する。将来的には、ネットワークカメラ側で侵入検知や置き去り検知といった機能を拡張し、カメラでしか検知できない情報に基づく生産効率のさらなる向上を目指すとしている。