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車への5G通信の応用図る5GAA、独BMWや米Fordらとコネクテッドカーをデモ
5G(第5世代)の無線通信の自動車への応用に取り組む業界団体である5GAA(5G Automotive Association)が、コネクテッドカーのデモンストレーションを実施した。車と複数の対象との通信をデモしたのは、ヨーロッパでは、これが初めてという。2018年7月11日に発表した。
5GAA(5G Automotive Association)がデモンストレーションしたのは、「C-V2X(Cellular Vehicle-to-Everything)」と呼ぶ仕組み。5G(第5世代)の無線通信網を使い、自動車と種々の対象との通信を可能にするものである。
デモンストレーションには、独BMW Group、米Ford Motor、仏Groupe PSAの自動車メーカー3社と、無線通信用半導体メーカーの米Qualcomm Technologies、自動車用センサーやV2Xシステムを開発する米Savariが参加した。
今回は、6種類のデモンストレーションを実施した(図1)。これにより、車両間通信(V2V:Vehicle-to-Vehicle)と、車両と信号や交通管理センターとの通信において、C-V2Xが自動車の安全性と道路網の効率を高めるかをアピールした。
具体的には、(1)直接は見えない前方の車両がブレーキをかけたことを通知する「Emergency Electronic Brake Light」、(2)交差点で走行中車線と反対側に曲がるときに反対側から直進してくる車両の存在を通知する「「Across Traffic Turn Collision Risk Warning」、(3)信号機と車両が通信して信号が変わるまでの時間を車両に通知する「Signal Phase and Timing」、(4)歩行者の飛び出しを検知して通知する「Vulnerable Road User Warning」、(5)路地から幹線道路に入る際に、側方から近づく車両の存在を通知する「Intersection Collision Warning」、(6)路肩に停車中の車両を検知して通知する「Stationary Vehicle Warning」である。
現在、C-V2Xの実地検証は独、仏、日本、中国、韓国でが進んでいる。5GAAは2020年には実用化できると見込んでいる。