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Pepperで要介護者のリハビリなどを支援する実証実験、ユニマット リタイアメント・コミュニティとソフトバンクらが実施

DIGITAL X 編集部
2018年11月16日

人型ロボット「Pepper」を介護施設の業務支援に使用する実証実験が始まっている。リハビリの支援や、認知症患者との会話などを利用できるかどうかを検証する。ユニマット リタイアメント・コミュニティとソフトバンクらが2018年9月28日に発表した。

 人型ロボット「Pepper」が介護業務をどれほど支援できるかーー。そうした実証実験を、ユニマット リタイアメント・コミュニティ、ソフトバンクロボティクス、ソフトバンクの3社が2018年10月1日から実施している(図1)。

図1:人型ロボット「Pepper」

 検証内容は大きく3つある。1つはリハビリの支援。言語聴覚士、理学療法士、作業療法士などが監修したリハビリ用アプリ「まいにちロボリハ」をPepperにインストールし、名詞や動詞の呼称の発語、ポインティング、上肢トレーニングなどについて、リハビリ担当者に代わって要介護者を支援できるかどうかをみる。

 2点目は、認知症患者の会話相手になること。Pepperとの会話によって、認知症の予防、予知、ケアが可能かを検証する。

 最後は、夜間の定期巡回。介護スタッフに代わってPepperが担当できるかどうかを確かめる。Pepperが施設内を巡回し、廊下を徘徊する要介護者を発見したら施設の管理者に通知する。管理者はPepperのカメラが映す映像を見ながら、要介護者と会話するなどで対応する。

 実験は、ユニマット リタイアメント・コミュニティが運営する介護施設6カ所で実施している。具体的には、東久留米グループホームそよ風(東京都東久留米市)、湯河原温泉ケアセンターそよ風(神奈川県足柄下郡湯河原町)、甲府ケアセンターそよ風(山梨県甲府市)、足立ケアコミュニティそよ風(東京都足立区)、浦和ケアセンターそよ風(さいたま市)、水戸ケアセンターそよ風(茨城県水戸市)である。

 3社は実証実験の結果を検証し、人材不足や見守り業務の効率化といった介護業界の課題をPepperで解決することを目指す。ユニマット リタイアメント・コミュニティは、同社が日本全国約300カ所で運営する介護施設へのPepper導入を検討する。