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非定型業務を形式知に変えるAI、KPMGコンサルティングが提供

DIGITAL X 編集部
2018年12月12日

企業の業務プロセスにおいて定型化されていない知見を掘り起こすAI(人工知能)システムの提供を、KPMGコンサルティングが2018年12月10日に開始した。熟練者の勘や経験、日報や技術報告書などの非構造データから自然言語処理技術によって形式知に変える。2018年12月10日に発表した。

 KPMGコンサルティングの「KNIGHT(Knowledgeable Integrated Graphic Transformation)」は、日報や技術報告書など、ERP(基幹業務システム)に取り込まれていない企業内の情報や、勘や経験などを形式知に変えるAI(人工知能)システム。熟練者などが持つ暗黙知を、自然言語処理により形式知にすることで、一般の従業員が再利用できるようにする。

 KNIGHTの基本的な仕組みは、自然言語で記述された社内外の文書から、特徴となるキーワードを抽出し、キーワード同士の関連性を分析。そのうえで自然言語に含まれるキーワードの依存関係を可視化することで、広域にわたる関連性の把握や、過去の経緯や課題解決において検討してきた事項を体系的に把握できるようにする(図1、図2)。

図1:KNIGHTの基本構造
図2:キーワード間の相互関係イメージ

 こうした処理により、たとえば、製造開発におけるコストの低減や市場投入までの期間の短縮、設計開発業務の効率化や高度化、広範囲なリスク分析に役立つ情報を提供する。

 KPMGコンサルティングは、KNIGHTの活用シナリオとして次の3つを挙げる。1つは、新規事業領域の発掘。市場ニーズのほかに、自社の技術や競合他社の状況を考慮して分析するほか、提携先の候補として、関連領域の先端技術を保有している企業や研究機関などを探し出せる。

 2つ目は、設計開発時の不具合対応。過去に開発した類似製品や部品の不具合情報に対して、その設計を検証し、検証項目の漏れや施策などの後工程での不具合による手戻りを防ぐ。実際に不具合が生じた際は、関連する社内外の情報を確認することで、過去には発生していない不具合であっても、社外の知見を適用することを可能にする。

 3つ目は、サプライチェーンにおけるリスクの把握だ。自然災害やテロ、各国の法律や規制の変更などによって、系列企業や取引先のメーカー、物流業者などの業務に、どんな影響が生じ、結果として自社の事業が遂行できなくなるリスクに対し、その対策や防止策、低減策などを検討できるとしている。