• News
  • 流通・小売り

英Armが小売業のオムニチャネル対応に向けたデータの統合管理システムを発表

DIGITAL X 編集部
2019年1月18日

英Armが、小売業におけるオムニチャネル対応を支援するデータの統合管理システムを発表した。実店舗で得られるデータと、ネットビジネスなどデジタル店舗で得られるデータを統合管理することで、顧客の購買プロセスの全体像を把握し、顧客体験の向上を可能にする。2019年1月10日(現地時間)に発表した。

 英Armが発表した「Arm Retail」は、小売業向けの統合データ管理システム。IoT(Internet of Things:モノのインターネット)の仕組みを使って実店舗のデータを管理するIoT基盤「Arm Pelion IoT Platform」と、ネット上のデータを集約するCDP(Customer Data Platforms:顧客データ基盤)である「Arm Treasure Data CDP」を組み合わせた。

 IoT基盤では、店内のデータをリアルタイムに管理しながら、デジタルマップやビーコン、コンピュータービジョン、店舗運用ソフトウェアなどとAPI(Application Programming Interface)を使って統合する。一方のCDPでは、ディスプレイ広告やメール、Web、モバイルなど、さまざまな種類の顧客接点を対象にデータの収集プロセスを統合する。

 実店舗のデータとネットビジネスのデータを統合管理することで、データのサイロ化(縦割り化)を解消し、複数チャネルにおける顧客の購買体験の統一を図るオムニチャネル対応を可能にする。よりパーソナライズした顧客体験を提供したり、顧客とのエンゲージメントを高めたりが期待できるという。

 IoTとCDPの組み合わせによりマーケターは、顧客の実店舗での行動とオンラインでの行動について、より深い洞察を得られる。顧客に合わせたプロモーションやキャンペーンを展開して再度の来店につなげられる、その効果を測定することで購買体験を継続的に高められる。

 マーチャンダイザーであれば、商品の人気度や、SKU(Stock Keeping Unit:最小在庫単位)の回転率、店内の混雑度、滞在時間などを指標に、店舗レイアウトや商品の配置、店舗スタッフの優先順位の最適化を図れる。自社のマーケティング・キャンペーンにおけるパーソナライズも可能になる。

 たとえば、買い物客のアパレル商品に対するオンラインでの関心に基づき、店内のデジタルサイネージを通じて、その商品のパーソナライズされた店内広告を展開するなどだ。

 小売業向けシステムとの連携も可能である。その一例として、米Reflexis Systemsの店舗運営用ソフトウェアを挙げる。同ソフトウェアと連携すれば、小売店のスタッフは、Arm Retailが持つリアルタイムのIoTデータに基づき実践的な行動が取れるという。

 具体的には、顧客の店内商品の関心度やオンラインでの購買行動から、その商品に対する潜在的な興味を引き出したり、顧客サービスの改善、パーソナライズした提案などを、優先順位をつけて実行できるとしている。