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AIを利用するための機器やサービスをマクニカが体系化し「macnica.ai」ブランドで提供開始

DIGITAL X 編集部
2019年1月31日

マクニカは、企業がAI(人工知能)を利用するのに必要な機器やサービスを体系化し、総合的なサービスとしての提供を開始した。AI活用人材の不足を補うために国内外から人や技術を集め提供する。2019年1月24日に発表した。

 マクニカは2019年1月、AI(人工知能)関連の機器やサービスを体系化し「macnica.ai」ブランドでの提供を開始した。企業のAI活用における人材不足を補えるよう、データサイエンティストといった人材も国内外から調達する。

 macnica.aiの構成要素は、(1)フルカスタマイズAIプラットフォーム、(2)AIモデルの開発・組み込み、(3)DIY型AIモデル開発、(4)AI関連ソリューションの4つからなっている(図1)。

図1:マクニカのAI事業ブランド「macnica.ai」の構成

 フルカスタマイズAIプラットフォームは、目的に合わせてアプリケーションを開発するためのAI基盤。企業が保有するデータセットに基づき、AIを適用する経営/事業上の課題における業務の選定から仮説・検証、実装、運用までを支援する。

 AIモデルの開発・組み込みでは、企業の課題をシステム要件に落とし込み、マクニカらのデータサイエンティストがAIモデルを開発する。開発したAIモデルはクラウド環境やエッジ端末へ実装し、現場で利用できるよう支援する。

 DIY型AIモデル開発は、利用企業のデータサイエンティストによるモデル開発を支援するもの。自動化に向けたDIY(Do It Yourself)型のAIモデル開発ツールを提供する。

 AI関連ソリューションは、マクニカが扱うAI関連の製品や技術のこと。大きくは、(1)半導体やモジュール、(2)エッジ端末、(3)センサー技術、(4)自動運転に分けている。

 半導体やモジュールでは、GPUやFPGAなどのAI学習環境、エッジの実行環境となる製品を提供する。マクニカの自社ブランド「Mpression」では物体認識ソリューションなどを開発している。

 エッジ端末には、自社開発した「SENSPIDER」などがある。アナログデータを直接取り込みエッジ側でAIの判定までを実行。センサー技術では、世界中のセンサー技術を持つ半導体や製品を提供し、多様なデータ取得を可能にする。

 自動運転では、データ収集・アノテーションなどのデータ前処理やAIの構築、AI検証用の研究開発プラットフォームなどを提供する。

 macnica.aiが対象にする業種・業務は、(1)流通、ヘルスケア、電力業界、およびマーケティングと(2)製造業である。前者では、流通業のトライアルホールディングスや介護サービスを手がけるユニマット リタイアメント・コミュニティに、インドのCrowdANALYTIXのAIによるデータ分析製品を提供している。

 製造業向けには、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)とAIを組み合わせて提供する。異常検知や劣化予測、外観検査などの事例があるとしている。