• News
  • 共通

ヤフーのビッグデータ分析サービス「DATA FOREST」、2019年10月に開始

DIGITAL X 編集部
2019年2月25日

ヤフーは2019年10月、企業や自治体が持つデータにヤフーが持つビッグデータを掛け合わせて分析するサービスを開始する。商品/サービスの開発から提供までの全事業領域を対象に、データに基づく事業の創造や成長を支援する。2019年2月13日に発表した。

 ヤフーが2019年10月に開始するのは、企業や自治体が持つデータとヤフーが持つビッグデータを掛け合わせて分析し、そこから導き出される知見を提供するサービス(図1)。

図1:企業や自治体が持つデータとヤフーが持つデータを組み合わせて分析する「DATA FOREST」の概念図

 まずは(1)消費者の興味や関心を可視化する「DATA FOREST INSIGHT People」、(2)エリア特性や人流を可視化する「DATA FOREST INSIGHT Place」、(3)レコメンド(情報の推奨)エンジン「DATA FOREST ENGINE Recommend」の3つの機能を提供する。併せて、分析結果が事業に貢献するよう支援するコンサルティングも提供する。

 INSIGHT Peopleは、商品/サービスの企画などに向けた市場調査を対象に、ヤフーのメディア事業のデータなどを提供するサービス。人気キーワードのランキングや、特定キーワードの関連語や時系列推移、性や年代などの属性の分布などから、消費者の潜在ニーズやトレンドを把握できる。

 INSIGHT Placeは、街づくりやイベント運営、出店計画などに向けて、ヤフーの位置情報データなどに基づく特定エリアにおける消費者の実態や動きを可視化するサービス。指定したエリアにいる人々の属性・特徴や流出入人口の推移、地域・スポット間の人流規模などが分かる。性や年代などの属性のほか、興味や関心をひも付けられるため、ファッションや趣味・趣向など特定テーマで区切った層の分析ができる。

 ENGINE Recommendは、メディアやECなどを対象に、企業や自治体が提供するサービスの利用者の行動履歴データに基づき、利用者に適した記事や商品などを提示する。ヤフーのビッグデータとAI(人工知能)技術を用い、行動履歴データの量が少ない場合でも推定精度を高められるとしている。API(Application Programming Interface)の形で提供する。

 いずれの機能も、企業や自治体が発行する利用者IDと、利用者が持つ「Yahoo! JAPAN ID」を連携することで、より高精度な分析が可能になる。IDの連携には利用者の同意が必要である。

 サービスを発表した2019年2月13日からの事前受付をWebサイトで開始している。2019年5月には、本サービスを体験できる「データフォレストラボ」を東京・紀尾井町の同社オフィス内に開設する予定だ。同ラボでは、提供予定の一部機能に加え、開発中の一部機能も利用できる。