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情報銀行のためのパーソナルデータ流通基盤、モニターの実データ使いNTTデータが実証実験

DIGITAL X 編集部
2019年3月4日

情報銀行を実現するためのパーソナルデータ流通基盤の実証実験をNTTデータが2019年2月18日から始めている。モニターを募り、実際のパーソナルデータを登録し、データ流通の利便性や安全性を検証する。2019年2月18日に発表した。

 NTTデータが実施しているのは、情報銀行におけるパーソナルデータを流通させるための基盤(プラットフォーム)の実証実験。パーソナルデータは、個人情報より広い概念で、氏名や住所、性別、生年月日などに加え、移動や行動の履歴、属性情報、ウェアラブルデータなども含む。情報銀行では、これらパーソナルデータを、そのデータの所有者である個人の意思に基づいて登録し、利用したい事業者などとの間で流通させる。

図1:情報銀行の仕組みにおけるNTTデータが構築した基盤のイメージ

 今回の実験では、一般消費者向けサービスを提供する事業者がパーソナルデータを利用することを想定し、情報銀行が持つべき機能を基盤に持たせている。個人情報の利用に関する同意や認証・認可の仕組みや流通履歴管理といった機能だ。

 これにより、情報銀行を運営する事業者は、ID管理や流通履歴の記録、各種ステークホルダーとのインタフェース調整などが容易になる。データを利用する事業者は情報銀行との接続が容易になり、個人はログインIDの共通化や流通履歴の確認が容易になるという。

 実験では、個人および事業者が情報銀行を利用する際の課題を抽出すると共に、解決方法の検討やサービスの向上を検証する。一般から募ったモニター参加者に、パーソナルデータを実際に登録してもらい、使用感をアンケートで調査する。

 具体的な検証点は(1)パーソナルデータ連携の同意におけるWeb画面の視認性、(2)パーソナルデータ連携による個人の利便性や操作性、(3)利用者側の情報銀行に対する信頼性である。

 実験期間は2019年3月26日まで。NTTデータは今後、実験結果を基にサービスを改善し、2019年度中を目標に情報銀行の仕組みを支える基盤の実運用を目指す。