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22歳以下対象の「U-22プログラミング・コンテスト2019」、SOMPOもスポンサーに

DIGITAL X 編集部
2019年4月5日

22歳以下を対象にしたプログラミングコンテスト「U-22プログラミング・コンテスト」が2019年も開催される。若手の発掘・育成が目的で、第40回目を迎えた。テーマは「待ってろ、未来」だ。経済産業大臣賞の受賞者は、IPAの未踏事業や孫正義育英財団へ推薦もする。IT関連人材の不足が叫ばれるなか、ユーザー系のSOMPOシステムズがダイヤモンドスポンサーになっている。

 「U-22プログラミング・コンテスト」(主催:U-22プログラミング・コンテスト実行委員会)は、若いIT人材を発掘・育成を目的にするコンテスト。開発言語やジャンルは問わないが、実際に稼働することが求められる。

 スポンサーはこれまで、ソフトウェアベンダーやITサービス企業がほとんどだったが今回、SOMPOホールディングス傘下のSOMPOシステムズがダイヤモンドスポンサーになっている。SOMPOホールディングスは、デジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みを強化し、データ分析やAI(人工知能)などを使った商品/サービスの開発や、業務プロセスの改善に取り組んでいる。

 コンテストの参加資格は、22歳以下(1997年4月2日生まれ以降)で、チームでの参加もできる。チームの場合は、メンバーの半数以上が22歳以下で、かつチームの代表者が22歳以下でなければならない。23歳以上のメンバーは同じ学校に所属する学生が条件だ。

 「全国・高校生プログラミング・コンテスト」として1980年に開催したのが最初で、2019年は第40回になる。40周年として、最高賞の経済産業大臣賞の副賞を40万円にしたほか、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が実施する未踏事業や、孫正義育英財団へ推薦もされる。未踏事業、孫正義育英財団はいずれも前例のない領域での若手人材の育成に取り組んでいる。

 未踏事業への推薦では、書類審査が事実上免除され、採択されれば、プロジェクトマネジャーの指導の元、自らの構想を具体化できる。孫正義育英財団に推薦され財団生として認定されれば、留学や研究に必要な資金の支援に加え、財団が運営する共同施設を利用できる。

 2019年4月1日に応募要項が発表され、公式Webサイトも開設された。応募期間は7月1日から9月2日までで、「総合」「プロダクト」「テクノロジー」「アイデア」の4分門で審査し、10月20日に結果を発表する。経済産業大臣賞と商務情報政策局長表の彰式は翌10月21日に開催する予定だ。

 なお2018年の第39回の経済産業大臣賞は、総合部門は、早稲田実業学校 初等部の菅野 晄 氏が開発した、刺繍の設計図(図案)を作成するためのスマートフォン用アプリケーション「写刺繍 ~Sha-Shi-Shu~」が受賞した(図1)。

図1:2018年度に経済産業大臣賞を「総合」部門で受賞したスマホアプリ「写刺繍 ~Sha-Shi-Shu~」の画面例

 機能性やアルゴリズム面などを評価する「テクノロジー」部門は、日本工学院八王子専門学校の藤巻 光平 氏が開発した「Lightn Renderer Engine」が受賞した(図2)。3D(3次元)CGのレンダリングソフトウェアを一から作成し、リアルタイムレンダリングで描画したウォークスルーデモの作品だ。

図2:2018年度に経済産業大臣賞を「テクノロジー」部門で受賞したウォークスルーデモ「Lightn Renderer Engine」の画面例

 有用性や芸術性などを評価する「プロダクト」部門は、東京工業大学の美座 天佑 氏が、ほとんどすべてをJavaScriptで独自制作したアクションゲーム「サイハテドロップ」が受賞。独創性や将来性などを評価する「アイデア」部門は、京都市立岩倉南小学校の宮城 采生 氏が開発した、複数の動物の絵柄のブロックを用いた陣取りゲーム「オシマル」が受賞している。