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レガシー問題は経営問題、“持続的”な企業基盤としてのクラウドを再考する【DIGITAL X Forum 2019】

DIGITAL X 編集部
2019年4月4日

経済産業省の『DXレポート』をまとめた「デジタルトランスフォーメーションに向けた研究会」の座長の青山 幹雄 氏は、東京・品川で2019年3月13日に開かれた「DIGITAL X Forum 2019」(主催:インプレス)の基調講演で「レガシー問題は経営問題だ」と指摘する。これをうけ、主要ベンダーが、脱レガシーや持続的な成長を支える基盤としてのクラウドについて解説した。

 「DIGITAL X Forum 2019」(主催:インプレス)の基調講演に登壇した「デジタルトランスフォーメーションに向けた研究会」の座長の青山 幹雄 氏(南山大学理工学部ソフトウェア工学科 教授)は、経済産業省の『DXレポート』において、「デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進は、経営者、業務部門、IT部門の“三位一体”で」と訴えた(関連記事)。

写真1:「デジタルトランスフォーメーションに向けた研究会」座長で、南山大学理工学部ソフトウェア工学科 教授の青山 幹雄 氏

 同講演において青山氏は、「2025年の崖」を生み出す“負の資産”であるレガシーシステムについて、「これは経営問題としてとらえなければならない」と指摘する。そこには(1)経営負債、(2)技術負債、(3)技術不適合の3つの問題が存在するからだ。

 経営負債とは、事業環境の変化に追随できず新事業の創出に対応できないことを指す。技術負債は将来性のない言語による開発によるコスト増を、技術不適合はAI(人工知能)やビッグデータ、IoT(モノのインターネット)といった新たなデータ処理アーキテクチャーを持つシステムとの連携が困難、なことを指している。

 経営負債や技術負債の解消に向けては、「具体的な問題の『見える化』から始めればよい。ただし、経営的に難しすぎるアプローチにならないような方針を考える必要がある」と青山氏はアドバイスする。

 青山氏の基調講演を受けて、主要ベンダーのTIS、ニュータニックス・ジャパン、AWSジャパン、Google Cloudジャパンの4社が、脱レガシーや持続的な成長を支える基盤としてのクラウドの最前線を解説した。順を追って紹介しよう。