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重要インフラのエッジコンピューティング向けソフトウェア基盤、米Wind River Systems日本法人が提供

DIGITAL X 編集部
2019年4月8日

自動運転車や産業システムなど重要インフラにおけるエッジコンピューティングのためのソフトウェア基盤を、米Wind River Systemsの日本法人が日本市場でも提供し始めている。リアルタイムOSと、組み込み用LinuxやWindowsなどを並行稼働させることで、セキュリティの確保と汎用的なアプリケーションの実行の両立を図る。2019年3月14日に発表した。

 「Wind River Helix Virtualization Platform」(Helix Platform)は、米Wind River Systemsの商用リアルタイムOS「VxWorks」と、組み込みLinuxなどを統合できるエッジコンピューティング用のソフトウェア基盤。同社日本法人が2019年3月から日本市場でも正式に販売を始めている。

 Helix PlatformのマルチOS機能を使えば、同じフレームワーク中で、Windowsや独自OSなどを修正なしで実行できるという。複数のアプリケーションを1つの基盤に統合することで、標準的なエッジデバイスで異なるシステムニーズに対応できるようにする。

 たとえば、リアルタイムOS上では低遅延の制御機能を実行し、Linux上では機械学習などのアプリケーションやフレームワークを実行する。自動車分野であれば、安全認証を取得済みのアプリケーションと認証が不要なアプリケーションの混在が可能になる。レガシーなソフトウェアを修正せずに、新しいアプリケーションと並行稼働させれば、これまでの環境と一貫性のある機能/サービスを提供できる。

 Helix Platformの基本構成は、VxWorksと、仮想化技術、組み込みLinuxディストリビューション「Wind River Linux」、システムシミュレーション用の「Wind River Simics」を統合したもの。安全規格である「DO-178C」「IEC 61508」「ISO 26262」の認証要件を満たしている。プロセサには、英Armや米Intel、蘭NXP、米Xilinxが提供する32/64ビットのゲストOSに対応した最新チッププラットフォームに対応している。