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データの収集から可視化までをカバーするIoTシステム構築キット、東京エレクトロン デバイスが発売

DIGITAL X 編集部
2019年4月15日

IoT(Internet of Things:モノのインターネット)システムにおけるデータの収集から可視化までをカバーするシステム構築キットを、東京エレクトロン デバイス(TED)が2019年4月8日から販売している。マルチホップ対応の無線通信機器や、エッジコンピューティング対応のIoTゲートウェイ、データを扱うクラウドなどを組み合わせた。2019年4月8日に発表した。

 東京エレクトロン デバイス(TED)が2019年4月8日に発売した「Azure IoTキット-920」は、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)システムの構築キット。データの収集から可視化までのシステム構築の手順書も提供する。

 構築できるシステムは、温度・湿度、3軸加速度、人感の各センサーデータをパブリッククラウドの「Microsoft Azure」が持つBI(ビジネスインテリジェンス)機能などを使って可視化する(図1)。データは、無線通信などを介してにAzureに送る。

図1:IoTシステム構築キット「Azure IoTキット-920」の全体像

 無線通信方式には「SmartHop」を採用した。消費電力が低い920MHz帯無線を使い、複数の無線端末がネットワークを構成してデータを転送していく「無線マルチホップ技術」を使う方式である。広域をカバーでき、通信経路を自動的に切り替えることで、より信頼性が高い無線通信を可能にする。

 無線マルチホップ技術は沖電気工業(OKI)が提供するもので、工場の設備やオフィスビルの空調などの稼働状況の可視化や、スマート農業分野での環境データ管理などに適するという。

 SmartHopの親機とクラウド間の通信を受け持つIoTゲートウェイは、クラウドへの送信前にデータを一部処理するエッジコンピューティング機能を持つ。複数のIoTゲートウェイを一括管理するサービスも用意する。IoTゲートウェイは、ぷらっとホームが提供する。

 キットに含まれる機器などは以下のとおり。マルチセンサー「ATM-MH920P」(アドバリーシステム製)、SmartHop無線の親機(OKI製)、IoTゲートウェイ「OpenBlocks IoT VX2 LTE(ドコモ/KDDI)搭載モデル」(ぷらっとホーム製)、Azureの利用料2万円分(利用期限は購入月の翌月末まで)、Azureのハンズオントレーニング受講券、IoTシステムの構築手順書など。価格は19万8000円(税別)である。