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NB-IoTに対応したIoT向け無線通信サービスをNTTドコモが提供、月額150円からの新プランも

DIGITAL X 編集部
2019年4月25日

NTTドコモは省電力な通信方式である「NB-IoT」に対応したIoT(Internet of Things:モノのインターネット)向けの無線通信サービスを2019年4月25日に提供を開始した。併せて月額150円からの新料金プランを追加した。2019年4月9日に発表した。

 NTTドコモは2019年4月25日、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)向けの無線通信サービスにおいて「NB-IoT」対応サービスを開始した。これまではLPWA(Low Power Wide Area)の通信方式として「Cat.1」と「LTE-M」に対応してきた。NB-IoTの追加で3つのLPWA方式からニーズに合わせて選択できるようにした。全国(一部エリアを除く)で順次提供を開始する。

 NB-IoTは、少量のデータを低頻度で送信するなど省電力性を求めるIoTシステムでの利用を想定した通信方式。最大通信速度(技術規格上の最大値)は下り27kビット/秒、上り63kビット/秒だ。携帯電話の電波を使うが、機能や処理できるデータ量を抑え、端末への実装を簡易にすることで、通信モジュールの低価格化を図る。ドコモが動作確認したNB-IoT対応通信モジュールを、Sierra Wirelessや村田製作所などが今後、提供する予定だ。

 用途としては、スマートメーターの遠隔検針や、防犯機器などの警報通知、河川の氾濫や地すべりといった災害時の異常検知、公共インフラの予知保全などが考えられている(図1)。電池やソーラー電源などの商用電源が確保できない環境での利用にも適している。

図1:IoT(Internet of Things:モノのインターネット)向け省電力通信方式「NB-IoT」を利用した場合のシステム構成例

 今回、IoTにおける少量データの通信に適した新料金プラン「LPWAプラン」も用意した。IoT機器に搭載するLTE通信モジュールが対象だ。機器の異常検知などのIoTシステムや、FOMAモジュールからLTEモジュールへの移行などに利用できる。

 料金プランには「LPWAプランSS」と「LPWAプランS」の2つがある。LPWAプランSSは、月額基本料が150円(税別、以下同。200KBまでの通信料を含む)で、200KB超の通信料は1Kバイト当たり0.5円。LPWAプランSは、月額基本料が200円(1000KBまでの通信料を含む)で、1000KB超の通信料は1KBにつき0.4円である。

 両プランとも、無料通信分は共有グループ内で分け合える。これにより、契約回線の一部で大量の通信が発生した場合でも、無料通信分を利用できる。SMS(ショートメッセージサービス)の送信は文字数に応じて1回あたり3~30円、受信は無料だ。

 新プランの最大通信速度は、送受信とも最大128kビット/秒に対応する。対象端末は、各メーカーが提供するLTE通信モジュールで、今回の料金プランを適用できるとドコモが認定した端末になる。NB-IoTの通信サービスも新料金プランに対応する。