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日本全国の地形起伏を把握できる3D地図データ、NTTデータとRESTECが発売

DIGITAL X 編集部
2019年5月23日

50cm解像度の3D(3次元)地図データを、NTTデータとリモート・センシング技術センター(RESTEC)が2019年5月23日から販売している。日本全国の地形起伏を把握でき、都市計画や防災・減災計画などを立案する際のシミュレーションなどに利用できる。2019年5月22日に発表した。

 NTTデータとリモート・センシング技術センター(RESTEC)が2019年5月23日に発売した「AW3D日本全国高精細3D地図」は、日本全土をカバーするデジタル3D(3次元)地図データの提供サービス。地図縮尺で2500分の1相当の位置精度を持つ50cm解像度で提供する。同精度を持つ日本全土の3D地図は、これが日本初という。

 AW3D日本全国高精細3D地図では、細かな地形起伏を把握でき、物量や勾配の計算、各種シミュレーションなどに利用できる。都市エリアを中心に建築物レベルの起伏も表現した。AI(人工知能)などの技術を使い地物情報を抽出しており、建設・土木、通信、防災、電力、交通など種々の分野で利用できる。

 利用できるデータは、(1)地形データ、(2)衛星画像、(3)建物3Dデータの3種類。いずれのデータも定期的に最新情報に更新され、最新の座標や高さを計測できる。

 地形データの「50cm解像度地形データ(数値地表モデル(Digital Surface Model))」は、地表面の起伏(標高)を50cmの格子間隔(50cm×50cmの正方形)ごとに高さの値としてデジタル化したものだ(図1)。

図1:50cm解像度の地形データ(数値地表モデル)の例

 衛星画像の「30~40cm解像度衛星画像(オルソ画像)」は、30~40cmの格子の集合で構成される。衛星画像の地形の標高に起因する歪みを補正し、正しい大きさと位置に変換している(図2)。

図2:30~40cm解像度の衛星画像(オルソ画像)の例

 建物3Dデータは、建物1棟1棟の形状と高さをデジタル化したデータ(図3)。テクスチャ付きのデータもオプションで用意する(図4)。

図3:建物3Dデータの例
図4:テクスチャ付き建物3Dデータの例

 今後は、地図変化といった情報の提供や、特定業務に向けた地図のカスタマイズ、地理空間情報を利用するシステムとの連携にも取り組む予定である。