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世界のスマートシティ関連支出は2023年に1895億ドルに、米IDCが予測

DIGITAL X 編集部
2019年8月27日

スマートシティに関する全世界の支出額は2023年に1895億ドル--。米調査会社のIDCは、こう予測する。中でも、V2X(Vehicle to Everything)やデジタルツイン、警察官装備などの分野で支出が急伸するとみる。同社の日本法人が2019年7月16日に発表した。

 米IDCの調査によれば、世界のスマートシティ関連支出は2023年に1895億ドルに達する見通しだ。分野別にみると、回復力のあるエネルギーやインフラ、データ駆動型の公共安全、インテリジェントな輸送などスマートシティにおける戦略的優先事項とされる分野の総支出額が、2019年~2023年に予想される全支出額の半分以上を占める見込みという。

 この5年間に支出額が最大になる分野は、スマートグリッド、固定監視画像データ解析、高度化した公共交通、スマート野外照明、インテリジェント交通管制の5分野。2019年には支出全体の半分以上を占めるが、2023年までにある程度減少するとする。

 同期間に支出が急伸する分野としては、車両をネットワークにつなぐV2X(Vehicle to Everything)や、製造業などで物理的な環境をデジタル環境に再現する「デジタルツイン」、警察官が身に付ける装備を挙げる。

 都市別にみると総支出額が大きくなるのは、シンガポール、ニューヨーク、東京、ロンドンの順。北京と上海は第5位を分け合っており、両都市の支出額は2020年に10億ドルを超える見込みだ。

 地域別では、米国、西欧、中国が、2019年~2023年にわたってスマートシティ支出全体の70%以上を占める見通しである。日本と中東/アフリカ(MEA)は21%前後の年複利成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)となり、スマートシティ支出が急増するとしている。