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製造業における全社横断的データ分析に向けた基盤とテンプレート、B-EN-Gが提供開始
製造業においてERP(統合基幹業務システム)など種々の業務システムが管理するデータを横断的に組み合わせて分析・可視化するためのデータ活用基盤を、ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)が2019年11月1日に提供を開始した。用途別のテンプレートも用意する。2019年10月31日に発表した。
ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)が2019年11月1日から提供している「mcframe COCKPIT」は、製造業において各種データを分析・可視化するための基盤。同社製ERP(統合基幹業務システム)である「mcframe」のデータなどをダッシュボード上に表示する(図1)。
mcframe COCKPITは、BI(ビジネスインテリジェンス)エンジンの「mcframe COCKPIT DS」と、データを可視化するダッシュボード製品「mcframe COCKPIT MB」からなる。それぞれ、ウイングアーク1st製の「MotionBoard」と「Dr.Sum」のOEM(相手先ブランドによる生産)製品だ。
B-EN-Gは、両製品に加え、ダッシュボード用のテンプレートを用意する。同社の導入事例に基づき、経営層の意思決定から現場での改善活動支援まで、活用シナリオに基づき作成した。まず15種類のテンプレートを提供する。
たとえば、「予算を作り込み、売り上げや利益進捗(しんちょく)を把握する」というシナリオでは、2つの予算原価シミュレーションの結果を比較し、より適切な予算の立案や、売り上げ予算や原価予算の進捗に応じたアクションの検討が可能になるとする(図2)。
「原価推移を把握し、改善状況を正しく評価する」シナリオでは、部門別・工程別の原価推移を可視化し、原価の増減傾向や改善状況を確認できる。製品ごとの原価推移から原価の改善活動にも役立てられる(図3)。
「適正在庫を実現し、過剰在庫を抑制する」シナリオでは、在庫金額の大きい重点管理品目を優先した在庫コントロールの強化や、在庫推移を予測し過剰在庫や欠品が生じないかを見通せるようにする(図4)。
これらテンプレートをベースに、各社のKPI(重要業績評価指標)に合わせて管理対象を広げることもできる。
2020年度には、PLM(製品ライフサイクル管理)やMES(製造実行システム)、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)にまで範囲を広げたダッシュボードを提供するほか、mcframe 7シリーズとDr. Sumとの連携を容易にする仕組みも用意する計画である。