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3Dプリンターで作る金型のデータをオンラインで保管するサービス、スワニーと丸紅情報が開始
2020年2月4日
プラスチック部品の成型用金型の元になる3Dデータをデータセンターに保管するサービスを、製品設計や3Dモデリングを手がけるスワニーと丸紅情報システムズ(MSYS)が開始した。必要なときはデータを取り出し3Dプリンターで金型を作成する。2020年1月28日に発表した。
新サービス「デジタルモールド・データアーカイブサービス」は、プラスチック部品を成形するための金型の作成に必要な元データと、同金型で成形した部品の3Dスキャンデータをデータセンターに保管するもの。データは、LTOなどの磁気媒体に定期的にバックアップし、データセンターとは別の遠隔地の倉庫でも保管する(図1)。
これにより部品作成業者などは、金型を物理的に保管する必要がなくなる。再度、同じ部品を製作したい場合は、データセンターから金型データを取り出し3Dプリンターで造形することで、必要に応じて部品を生産できる。物理的に金型を保管する方法では、破損や災害時の損失といったリスクがある。3Dデータとして保管することで金型の破損・紛失を防ぐ。
スワニーは、3Dプリンターで造形する樹脂製の金型「デジタルモールド」を使ったプラスチック部品の射出成形技術を持っている。樹脂製の金型は、金属製の金型と比較して約6分の1の時間とコストで部品を成形できるとしている(図2)。
サービス提供に当たりスワニーと丸紅情報システムズ(MSYS)が提携した。デジタルモールド・データアーカイブサービスでは、MSYSのデータセンターでデータを保存するほか、MSYSが扱う独GOM製のスキャナーや、非破壊3D測定機を用いて部品を計測し3Dファイルおよび3Dスキャンデータを作成する。