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データ分析や新規サービスを実行するためのサブスク型クラウド基盤、DATAFLUCTが提供

DIGITAL X 編集部
2020年2月26日

データの分析や、そのためのアルゴリズム開発、それらを使った新規サービスを実行するためのクラウド環境を、データサイエンス事業を手がけるDATAFLUCTがサブスクリプション(購読)型サービスとして2020年2月から開始している。SaaS(Software as a Service)のβ版を最短9カ月で立ち上げられるとしている。2020年2月12日に発表した。

 データサイエンス事業を手がけるDATAFLUCTが2020年2月に開始した「DATAFLUCT service platform.」は、データ活用や、新しいSaaS(Software as a Service)の開発・運用などを可能にするクラウド基盤。サブスクリプション(購読)型で提供する。

 DATAFLUCTはこれまで、データサイエンスに基づくSaaS開発などを支援してきた。だが、短期間にSaaSの立ち上げまでにつながるケースが少なかったという。そこで、データの蓄積・分析、そのためのアルゴリズム開発など、SaaS開発につながる個別機能を切り出し、それら単独でも利用できるようにした(図1)。

図1:データ活用におけるクラウド基盤の構築からSaaSの運営までを支援する

 加えて、データ活用型サービスをデザインする方法論や、DATAFLUCTが収集した商圏や市場価格、気象、衛星などのデータも提供する。

 DATAFLUCT service platform.は、(1)インフラ、(2)AI(人工知能)アルゴリズム、(3)事業開発の3層からなっている。

 インフラ層は、データの活用環境。DATAFLUCTに数十人いるデータサイエンティストが使っている構築メソッドをそのまま、「Datalake」「データアクセスAPI」「コンテナ駆動SaaS(+CI〈継続的インテグレーション〉/CD〈継続的デプロイメント〉環境)」の3メニューで提供する(図2)。

図2:DATAFLUCT service platform.のインフラ層で用意する3つのメニュー

 Datalakeは、データを形式を問わず保存できる環境。データアクセスAPIは、DATAFLUCTが保有する種々のデータやクラウドサービスにAPI経由でアクセスできる。コンテナ駆動SaaS(+CI/CD環境)は、コンテナベースのアプリケーション実行環境である。

 セキュリティの面では、取り扱うデータの種類に応じて、FISC安全基準(主に金融機関向けのセキュリティ標準)やPCI DSS(カード業界のセキュリティ基準)に相当する要件に準じて設計・運用できるという。

 AIアルゴリズム層では、学習済みアルゴリズムをAPI経由で利用できる。

図3:DATAFLUCT service platform.で使えるAIアルゴリズムの一覧

 事業開発層は、企業が保有するデータを活用してSaaSを開発・運用するプログラムである。デジタルサービスを共創によって開発するプログラムでは、プロトタイプを3カ月で開発し、MVP(Minimum Viable Product)を6カ月目に開始。β版を9カ月目に提供できるとしている。

 共創による開発は、一般的なコンサルティングや開発委託形式ではなく、中長期的なパートナー関係を前提としたプログラムである。出資やレベニューシェア、サービス利用料といった体系で協業するという。