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平均渋滞レベルで東京は世界32位に、オランダTomTomがランキング
2019年の平均渋滞レベルで東京は世界57ヵ国416都市中32位――。こんな調査結果を位置情報に関するテクノロジーを開発するオランダのTomTomが発表した。2018年の25位から順位は下がったものの平均渋滞レベルは1ポイント増の42%と渋滞自体は悪化傾向にある。2020年2月3日に発表した。
位置情報関連技術を開発するオランダのTomTomが実施する「トムトム・トラフィック・インデックス」は、世界の交通情報を調査したもの。2019年は世界57ヵ国416都市を対象に実施した。
同インデックスが示す値の1つが「渋滞レベル」。渋滞が発生していない状態での移動時間を基準に、ドライバーが年間に費やした余分な運転時間を運転回数で平均化している。渋滞は、朝夕のピーク時を含む終日を測定している。
2019年版によると、東京の平均渋滞レベルは42%で、世界では32位、アジア圏では9位だった。平均渋滞レベル42%とは、ドライバーが渋滞により平均42%余分に運転時間がかかったことを意味する。具体的には、渋滞がなければ所要時間30分のところが約43分かかっていた。
国内都市ではほかに、大阪が36%で57位、名古屋が33%で85位、札幌は30%で133位、神戸は26%で178位だった。神戸だけが前回から1ポイント減と渋滞レベルが改善したが、他の都市はいずれも悪化した。
東京、大阪、札幌では、毎週金曜日に渋滞が悪化する傾向が見られた。特に東京では、金曜日の午後5時から6時の渋滞レベルが73%に達する。これは、世界第1位のインド・ベンガルール(旧バンガロール)の平均渋滞レベル71%を上回る。時間帯別では、東京、大阪、札幌においては午前7時から8時と午後5時から6時が渋滞が最も激しかった。
トムトム・トラフィック・インデックスでは、世界的に交通渋滞は過去10年間で増加傾向にある。前回調査と比較し、調査対象都市全体の57%にあたる239都市で渋滞レベルの悪化が見られた。
今回の調査結果について、TomTomのトラフィックインフォメーション部門バイスプレジデントであるRalf-Peter Schaefer氏は、次のようにコメントしている。
「将来的には自動運転車とカーシェアリングサービスが渋滞緩和に貢献するようになる。それまでは、交通当局はありとあらゆるツールを活用し、渋滞レベルとその影響を分析する必要がある。ドライバー個々人も、運転習慣のわずかな変化が結果として大きな違いを生む可能性があることを認識し、渋滞解消に向けて果たすべき役割がある」