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アバターの遠隔操作で顧客と対話するシステム、アドパックが発売

DIGITAL X 編集部
2020年3月6日

3D(3次元)のアバターを操作し遠隔地の顧客とリアルタイムにコミュニケーションするためのシステムを、チェーンストアのマーチャンダイジングを支援するアドパックが2020年3月2日に発売した。同日に発表した。

 アドパックの「バタラク」は、3D(3次元)アバターを使うリモートでの接客システム。店頭での接客やホテルの受付など、顧客との対話業務を遠隔から実行する(図1)。AI(人工知能)やチャットロボットなどによるコミュニケーションを、知識やスキルを持つ人材で補完できるとする。

図1:3Dアバター遠隔接客システム「バタラク」

 バタラクは、顧客が見るディスプレイに接続する専用の配信機器(セットトップボックス)と、ディスプレイに表示する写真や動画などのコンテンツを管理するクラウドサービスからなっている(図2)。3Dアバターを操作するスタッフは、カメラとマイクをつないだPCを使ってクラウドにアクセスし、画像を提示しながら顧客と対話する。

図2:「バタラク」の構成要素

 通常は商品や店舗を案内するコンテンツを時間指定で自動配信しておき、店頭を訪れた顧客の呼び出しに応じてスタッフが接客するという使い方もできる。バタラクはデジタルサイネージの配信システムを応用した仕組みだからだ。

 バタラクの利用シーンとしてアドパックは以下を挙げている。(1)自宅や本部などからの店頭接客、(2)ホテルのフロントやオフィス、飲食店での受付、(3)駅など公共機関での案内、(4)在宅での遠隔定期診断など、(5)介護施設での対話、(6)カラオケ店での接客などである。

 これら種々のシチュエーションで、人材を最適に配置できるとしている。新型コロナウイルスの感染拡大に伴って注目されている非接触による接客業務にも有効という。

 アドパックは、店頭などに設置したディスプレイにキャラクターを映して顧客に商品を販売する「バーチャルプロショッパー・ソリューション」を2018年に開発。これを改良しバタラクとした。

 バタラクの利用料金は、1拠点当たり月額9800円(税別、以下同)、配信先のPC1台につき月額19万8000円。このほかに初期費用として、専用端末(セットトップボックス)が1台4万9800円、1拠点当たりの専用端末設定料が9800円、配信先のPC登録料が1台当たり4980円かかる。