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AIの精度や稼働状況をモニタリングする維持管理ツール、CTCらが提供

DIGITAL X 編集部
2020年3月9日

開発したAI(人工知能)を継続して利用するための維持管理ツールを、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)とウイングアーク1st、グリッドが共同で2020年3月3日に提供を開始した。グリッドのAI開発プラットフォーム「ReNom」上で動作するAIの精度や稼働状況をモニタリングする。同日に発表した。

 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)とウイングアーク1st、グリッドが共同で提供を始めたのは、AI(人工知能)の稼働状況をモニタリングするための「維持管理ツール」。開発したAIを継続して利用できるよう性能監視や再学習を支援する。

 対象にするのは、グリッドが提供するAIの開発・実行環境である「ReNom」上で開発したAI。実行結果や解析精度をモニタリングし、スコアリングや再学習の推奨などAIの稼働状況を可視化する(図1)。

図1:維持管理ツールによるモニタリング画面の例

 維持管理ツールは、ReNomが持つデータの前処理から解析までの機能と、ウイングアーク1st製のBI(Business Intelligence)ダッシュボードツール「MotionBoard」を組み合わせることで、稼働状況を可視化している。

 CTCが提供するインフラ環境「CTC Integrated AI Platform Stack(CINAPS)」を併用することで、精度低下の要因になったデータを選出したり再学習に必要なコンピュータリソースを用意したりが可能になる。

 AIは、製造業や流通業などにおいて、さまざまな用途での活用が進んでいる。一方で、導入後に業務データや環境などが変化することでAIの解析精度が低下するケースも起こっている。

 CTCらは製造業を中心に1年間に10社の販売を目標にする。そのために、製造現場における完成品の品質チェック用の画像解析AIを対象にした可視化テンプレートやモニタリングの仕組みを開発ずみだ。複数の生産ラインでAIを多用する現場のための環境を早期に構築できるとしている。