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新型コロナウイルス対策のための医療機器用部品を3Dプリンターで製造するためのネットワーク、独シーメンスが開設

DIGITAL X 編集部
2020年4月2日

新型コロナウイルス感染症への対応で必要な医療機器用の部品を3D(3次元)プリンターで製造するためのネットワークを独シーメンスが立ち上げた。医師や医療機関と3Dプリントサービス事業などのマッチングを図る。2020年3月26日(現地時間)に発表した。

 独シーメンスが開設したのは、医師や医療機関、医療用3D(3次元)プリンティングの設計者やサービス事業者をつなぐための「AM(Additive Manufacturing:積層造形)ネットワーク」。医療機器の部品を3Dプリンターで設計・出力できるようにすることで、新型コロナウイルス感染症の対処を支援する(図1)。ネットワークは無償で登録・利用できる。

図1:人工呼吸器などの医療機器の部品を、3Dプリンターで製造できるようにする

 AMネットワークは世界中に開放されている。3Dデータのアップロードやシミュレーション、設計の確認、3Dプリンターへの出力処理、関連サービスまでのバリューチェーン全体をカバーする。

 シーメンスの設計者やエンジニアも参加し、設計の要請に対応する。設計図を、3Dプリンターで出力できる形式ファイルに変換することも支援する。変換したファイルはネットワーク上の提携企業が持つ医療対応3Dプリンターで出力できる。

 シーメンス製の3Dプリンターも接続されている。必要に応じて医療機器の部品やスペアパーツを出力できる。他のサービス事業者がもつ3Dプリンターから出力したい場合もAMネットワークに追加することで対応できる。