• News
  • サービス

公募型での新規事業創出支援サービス、ISIDらが米Gigsterとの連携で開始

DIGITAL X 編集部
2020年4月10日

新規事業の創出を公募型で支援するサービスを、電通国際情報サービス(ISID)と同社の米国子会社が、人材ネットワークを持つ米Gigsterと連携し2020年4月から開始する。アイデアソンへの参加者を世界の起業経験者やWebデザイナーなどから公募し、新事業のベースになるソフトウェアの開発コンセプトやロードマップを作成する。2020年4月8日に発表した。

 電通国際情報サービス(ISID)と、同社の米国子会社ISI-Dentsu of Americaが2020年4月から開始するのは、新規事業を創出するための基本コンセプト作りを公募型で支援するサービス。アイデアソンの参加者を世界中から募り、チームによるアイデア出しから、新事業のベースになるソフトウェアの開発コンセプトや成長ロードマップ、機能の試作などを可能にする。

 アイデアソンの実施に向けては、グローバルな人材ネットワークを持つ米Gigsterと連携する。起業経験を持つソフトウェア開発のプロダクトマネジャーや、先端的なスキルを持つ技術者、Webデザイナーなど、日本では確保が難しいとされる人材をテーマに沿って選出。複数チームを効率的に組成し、アイデアソン形式で選考を進める。

 アイデアソンは、(1)ブリーフィング、(2)公募キックオフ、(3)公募運用 の3段階で実施する(図1)。

図1:アイデアソンの公募と選考プロセス

 ブリーフィングでは、本サービスの利用企業(公募発注者)が提示する公募内容について、公募のルールとブリーフ資料を1~2週間をかけて作成する。ISIDらのコンサルタントが、公募の目的や背景、課題、KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)、技術的条件など、必要項目の洗い出しや記載内容の検討を支援する。

 公募キックオフでは、ブリーフィングで作成した資料を基に、Gigsterが持つ人材ネットワークを活用して参加者を募る。期間は1週間。Gigsterの公募運用担当者がネットワーク内のコミュニケーションを管理する。

 公募運用は、(1)参加者選定、(2)中間報告と1次選定、(3)最終報告と2次選定の3段階に分かれる。期間は4~6週間だ。

 参加者選定では、応募者を、職歴や職種、技術的知識などの適合条件から評価し最終参加者を選定する。プロダクトマネジャーとWebデザイナーを中心に据える複数のチームを組成する。

 中間報告と1次選定では、参加する各チームに、提案するコンセプトの詳細説明とコア機能の試作の提出を求める。Gigsterの公募運用担当者とISIDらのコンサルタントで構成される選定コミッティー(委員会)が数チームを選定される。オプションで利用企業が選定に加わることもできる。

 最終報告と2次選定では、中間報告の内容に加え、ペルソナ(代表的な利用者像)やカスタマージャーニーマップ(ペルソナの行動や思考、感情などの変化過程を可視化したもの)、実行タイムライン、ソフトウェアの成長ロードマップなどの提出を求める。

 こうした手順を踏むことで、サービス利用企業は、市場が求める製品/サービスを生み出すのに不可欠な段階を明確にしたうえで、事業化に向けた意思決定を下せるとしている。意思決定により開発フェーズに移行する際も、利用企業のニーズに応じて、ISIDらとGigsterが連携し支援体制を構築できるという。