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ビッグデータの分析基盤と分析代行サービス、クオリカが提供

DIGITAL X 編集部
2020年5月11日

ビッグデータの蓄積から分析までを実行するための基盤サービスをITサービス会社のクオリカが2020年5月7日に開始した。利用企業の分析業務を代行するサービスも2020年中に開始する予定だ。同日に発表した。

 クオリカが2020年5月7日に提供を開始した「XLake」は、ビッグデータを収集・分析するための基盤サービス。2020年中には、分析業務をクオリカのエンジニアが代行するサービスも開始する予定である。

 XLakeは、データ分析基盤の「AI PaaS(Platform as a Service)」とAIエンジニアによる支援サービス「XLakeプロフェッショナル」からなっている。AI PaaSは、(1)データを各所から集めてくる「XLakeデータフロー」、(2)データを蓄積する「XLakeストレージ」、(3)データを分析する「XLakeアナリシス」で構成される(図1)。

図1:データの収集・分析基盤を提供する「XLake」の概要

 XLakeデータフローは、センサーや他システムが持つ各種データをXLakeストレージにつなぐためのサービス。データの抽出や変換、整形などデータ分析に必要なデータの前処理を担う。ログデータなどの非構造化データを構造化データに変換する機能もある。

 XLakeストレージは、構造化データ、非構造化データなどをファイル形式を問わず保管する。保管するデータ容量に制限はない。

 XLakeアナリシスは、XLakeストレージに保管したデータを分析するためのアプリケーション基盤。複数のコンピューターによる分散処理により処理速度を高めるためにオープンソースの「Hive」と「Spark」を提供する。

 Hiveは、XLakeストレージ上のデータをデータ検索言語SQLで分析できるようにする。データの可視化には、Hiveに対応したBI(ビジネスインテリジェンス)ツールを使う。Sparkは非構造化データの分散処理などに利用する。

 今後は、XLakeプロフェッショナルの追加のほか、同社のIoT(Internet of Things:モノのインターネット)基盤「Bellonica(ベロニカ)」や、遠隔予防保全や現場支援サービスなどの業務アプリケーションとの連携を図る計画で、データ分析による生産工程の品質改善や生産性向上を目指す企業や、AI(人工知能)活用に取り組む企業などに提案したい考えだ。

 AI PaaSの利用料は、XLakeストレージとXLakeデータフローが1テラバイト単位の利用量/処理量に応じた従量課金、XLakeアナリシスは処理性能に応じた契約になる。