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Jetson Xavier NX搭載の組み込み向けエッジコンピューター、V-net AAEONが発売

DIGITAL X 編集部
2020年5月18日

「NVIDIA Jetson Xavier NX」を搭載するエッジコンピューターをV-net AAEONが発売し、受注を開始した。性能向上に伴う熱対策を取ることで小型のファンレス仕様を実現した。組み込み用途に企業や研究機関などに販売する。2020年5月14日に発表した。

 V-net AAEONが受注を開始した「BOXER」シリーズ(台湾AAEON Technology製)の最新製品は「NVIDIA Jetson Xavier NX」を搭載するファンレスのエッジコンピューター。産業領域におけるAI(人工知能)アプリケーションのエッジ側での実行環境として用途を想定し、製造現場などで発生する温度や衝撃に耐えるための堅牢性を高めている(写真1)。

写真:「BOXER」シリーズの外観。左が8251AI、右が8250AI

 Jetson Xavier NXは、NVIDIAが2020年4月下旬に販売を開始した最新プロセサ。開発元のAAEON Technologyは、NVIDIAのPreferred Partnerであることから、Jetson Xavier NX搭載機をいち早く製品化できたという。

 Jetson Xavier NXは、最大6個のARMコアが利用でき、コア数や電力の調整により複数のパフォーマンスモードを持つのが特徴。たとえば、6アクティブコア/消費電力15Wの「Mode 2」では、「Jetson TX2」と比較し約5倍(NVIDIA公式FE16ベンチマーク)の処理性能を持つ。

 半面、消費電力量は「Jetson Nano」に比べ約3倍に増えている。このためファンレスのエッジコンピューターとして熱に伴う問題を防ぐために、従来とは異なる熱設計や高消費電力を考慮した電源設計を施した。

 BOXERシリーズには、LANとRS-232に対応する8251AIと、LANのみに対応する8250AIがある。

 ほかに8250AIの対応温度を拡張した製品と、受給電が可能なPoE対応製品である8222AI(PoE-PD:給電対応)と8223AI(PoE-PSE:受電対応)を開発中である。