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既存システムのデータに基づき対話の流れを動的に生成できるチャットボットサービス、日立システムズが開始

DIGITAL X 編集部
2020年5月22日

チャットボットを使った応対業務において、連携する既存システムなどのデータに基づいて対話の流れを動的に変更できるサービスを日立システムズが2020年5月20日に開始した。事前に設定する対話シナリオの数を減らしながら、より自然な応対ができるようになる。同日に発表した。

 日立システムズの「シナリオ型チャットボットサービス」は、顧客接点業務に利用するチャットボットのクラウドサービス。対話の流れを示す「対話シナリオ」を、連携する既存システムのマスター情報から動的に生成することで、商品に応じた応対ができるのが特徴。

 チャットボットの動作のために細かく設計したシナリオを大量に持つ必要がなく、初期コストや運用コストを抑えながら、ヒアリングすべき項目を的確に取得できるという。

 具体的には、設問の内容や、その回答選択肢、追加の質問項目、次の設問の判断条件などに、既存システムなどが持っているデータを取り込むことで、対話シナリオの内容を変更する。

 たとえば、商品マスターに追加の質問を設定しておけば、追加の質問がある商品を顧客が選んだ場合は追加の質問を発し、詳細を確認する。追加の質問が登録されていなければ、追加の質問をスキップし次の質問に移る(図1)。

図1:シナリオ型チャットボットサービスのイメージ図

 近年の働き方改革などの推進により企業は、時間外労働の抑制、既存業務の効率化など労働環境の整備が急務になっている。特に、コンタクトセンターでの受付業務などでは、必要な情報を効率的かつ正確に提供・把握する必要があるため、オペレーターなど担当者の業務負荷が高くなっている。

 日立システムズは今後、シナリオ型チャットボットサービスをコンタクトセンターだけでなく、販売店における接客業務などにも提案したい考え。2021年度までにチャットボット50台を販売し、累計2億円の売り上げを目指す。