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データの”意味”を加味した整形や分類、検索を可能にするデータ管理の技術やサービス、NTTデータが提供開始

DIGITAL X 編集部
2020年5月25日

データ分析の前提になるデータ管理に必要な各種サービスを体系化した新サービスをNTTデータが2020年5月20日に開始した。データをメタデータなどを使った“意味”を付加して管理することで、人間が判断しているようなデータの解釈をコンピューターが処理できるようにしたのが特徴だ。同日に発表した。

 NTTデータの「Abler(エーブラー)」は、データ管理を包括的に支援するための技術/サービス群。SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)や音声などの非構造化データや社外データを含めて一元的に管理し、データ利用の前提であるデータの整備にかかる作業工程や時間を短縮し、データ分析に、より時間を割けるようにする(図1)。

図1:「Abler」の全体構成。データの取得から整形、集約・統合、分析、検索までを包括的にカバーする

 Ablerは、NTTデータが提供した関連サービスを整理し、新機能を追加するなどしたもので、次の4つのメニューに体系化されている。

(1)「Intelligent Data Fusion」:各種データを整形し一元的に集約・統合したうえで、業務や部門など利用ニーズに応じたデータを使用できるようにする
(2)「Intelligent Analysis」:分析ツールとの連携などによりデータをすぐに活用できるようにする
(3)「Intelligent Search」:人間が判断しているような検索ができるよう、データの値や属性、意味を含めた検索を実行する
(4)「Intelligent Know Your 3rd Party」:社外のデータも統合し、業務的に意味のある顧客軸や商品軸、地域軸などによる横断分析を可能にする

 特徴的なのは、(3)のIntelligent Search。自然言語解析の精度を高め、より高度にデータを集積。そのうえで、メタデータなどに基づくセマンティックやオントロジーの技術を適用することで、データに意味と関連を与えたナレッジグラフを構築。これにより人がデータの“意味”をみながら整形や分類、検索している作業をコンピューターが実行できるようにした(図2)。

図2:データの“意味”を含めることでデータ管理に人間の知識や概念を取り込む

 セマンティックは、データにメタデータの関係(主語・述語・目的語)をひも付け“意味”を持たせる技術。オントロジーは、人が持つ知識を概念体系として整理しデータモデル化することで、関連を定義したりナレッジを拡張したりするための技術である。